藤田のぼるの理事長ブログ

105、総会終了、そして、コロナに(2023,6,5)

  5月26日の学習交流会と文学賞贈呈式、27日の総会は、おかげにて無事に終了しました。今回は、その報告となるはずでしたが、僕は31日にコロナを発症、今日が(5日間蟄居からの)“明け”の日となります。そんな次第で、今回は総会とコロナ感染の、両方の「報告」となります。

【まずは、学習交流会ですが】

・26日の学習交流会。今回は、那須正幹さんの業績をまとめた『遊びは勉強 友だちは先生』の中の、那須さんの生涯を那須さん自身の言葉で構成した第一章「那須正幹のことば」をリレー朗読してもらうという、初めての試みだったわけですが、これが思っていた以上に、心に響きました。

 というのは、朗読というのは、プロがやればともかく、読まれた言葉がなかなか頭に入ってこず、 聞く方はかなり集中というか、緊張を余儀なくされます。その点、那須さんの文章が実際には、3分の1くらいがインタビューをまとめたものという理由もあったでしょうが、まったく抵抗なく耳に入ってくるのです。インタビュー以外の、那須さんのエッセイの部分も、文章がとても平易かつ明晰で、ストレートに理解できます。なにか、本当に、那須さんの話を聞いているようにすら、感じられました。特に、最後の「なぜ日本は平和なのか」は、30年以上前に書かれた文章なのに、まるで今のことを語ってくれているようで、会場が一体となった感じでした。

・その後の、野村一秋さん、薫くみ子さん、司会役の原正和さんの鼎談も、那須さんのいろんな面を伝えてくれました。野村さんは川村たかしさんが主宰していた『亜空間』という、やや伝説の同人誌で、那須さんと一緒というか、「売れっ子作家」と「作家志望者」という関係性だったわけですが、最初の合評会の時の「ゲスト講師」が「藤田のぼるさんでした」という発言にびっくり。僕が三十代の終わり頃のことで、僕もかなり緊張して参加したことを思い出しました。 実は、司会役の原さんが、前日に、なんとぎっくり腰になったという連絡があり、心配したのですが、そんな気配も見せず、なごやかに締めてくれ、その後の(楽しみにしていた)文学賞贈呈式と祝賀会も、スムースにかつ楽しく終わりました。

【翌日の総会は】

・今年は、役員改選のない、言わば“裏”の総会だったこともあり、それほどの緊張感はなかったのですが、むしろ一番気がかりだったのは、リモートがうまく機能するかどうかという点でした。というのは、前日の学習交流会や贈呈式はこちらから画像と音を流す「一方通行」でいいわけですが、総会の場合は、支部の方や発言を希望する方からの発言を受けて、会場に流さなければいけません。ところが、開始前にそれがうまくつながらず、あきらめかけたところでなんとかつながり(どうやら、会場のサンプラザ側の問題だったようですが)、信州支部の山崎さん、沖縄支部の池宮城さん、そして来年のセミナーを予定している岡山支部の小郷さんの声が流れて、一気に「全国がつながっている」感になりました。

・ことしの総会は、初めて「那須正幹著作権管理委員会」の報告があったこと、決算・予算に関して(特にホームページ改修の費用について)文書ではわかりにくい所を僕から改めて説明したこと、 そしてやや久しぶりの総会声明の決議がなされたことなど、例年にない事項もあったわけですが、これは7月の会報や同封文書にゆずります。パーティーが開けなかったことは残念でしたし、できれば2日ともリモート参加がもう少し増えてほしかったという思いはありますが、まずまず僕自身としては良かったとおもえる2日間でした。

【そして、日曜日】

・総会の翌日の日曜日、カミさんが「熱がある」というので計ってみると38度台後半、もしかしてと思いキットで抗原検査をしてみると陰性でした。しかし、翌日病院でコロナと判定、結構大変そうでした。自宅隔離のようにして、3日経過しても僕はなんともなかったので、大丈夫かなと思った水曜日(31日)の夜に寒気がし、計ってみたところ37度台後半。でも、キットでの検査では陰性です。翌日、病院に行ったらすぐPCR検査で陽性と判定されました。

 ただ、僕の場合は、熱も3日目には平熱になり、症状も鼻水と少々の咳くらいで、特に苦しいという感じもありませんでした。とはいえ、もちろん外には出られず、昨日まで引きこもりの5日間を過ごすことになりました。今日が、言わば“明け”の日になります。

・まわりで罹患した人は結構いましたから、検査キットは用意していましたが、上記のように、カミさんも僕も“空振り”でした。看護師さんによれば、1日目というのは、むしろ反応が出にくいのだそうです。自分がいざかかった時に、どこにどうれ連絡すればいいのだろう、というのも心配でした。僕は、特に持病もないのでも歯医者以外、「かかりつけ」の医院というところがないのです。でも「発熱外来」で検索するといくつか医院が出てきますし、カミさんの知っている病院に電話すると、すぐ予約できました。指示されたとおり、駐車場で待って、そのまま車の中で検査をしてもらい、先生の話を聞き、という具合で、とてもスムースでした。半面、持病があるような場合、車が使えないような場合などは、困るだろうなとも感じましたが。(いずれにしても、地域差があるかもしれませんね。)

・しかし、考えてみると、カミさんの発症があと一、二日早ければ、僕は総会に出られなかったわけです。また、僕は6月17日に、秋田で講演を控えているので、その点でも、こういう言い方を許していただければ、いいタイミングではありました。  

 今回改めて思ったのは、普段の健康管理がとても大事だな、ということ。上記のように、僕は特に持病がないので、その点では余計な心配をせずに済みました。そして医療というのは、社会システムだな、ということも改めて実感しました。ワクチンも含め、僕らは確かにそれに守られているわけで、そういうシステムを作ってきた営みに感謝しなければという思いと共に、そうしたシステムを後退させないようにしなければな、というようなことも切実に思いました。

 最後に、具体的な情報をひとつ。僕は食欲は問題なかったわけですが、パンや弁当に飽きた場合、「ガストの宅配」は使えます。(あっ、でも、場所によるか……)

2023/06/05