104、贈呈式が楽しみです(2023,5,24)
【一日早いですが……】
・今回は、このブログで初めてのケースですが(何日か遅れてというのは、何度もありましたが)本来の25日付を一日早めて24日に更新です。
というのは、明後日26日(金)が、総会前日の学習交流会、そして文学賞贈呈式です。直前ではありますが、これを読んで、出欠を出し忘れた方が一人でも気がついてくださればと、一日早めました。
・そもそも、というか、十年余り前までは、文学賞贈呈式は、土曜日の総会後にやっていました。そして、翌日の日曜日が総会付設研究会というパターンでした。その付設研究会を、よりオープンなものにしようということで、秋の時期に「公開研究会」を設定して、東京と地方で交互開催というふうにしました。そして、文学賞贈呈式は、総会前日の金曜日の夜に変更しました。 その大きな理由は、贈呈式は関連団体の代表の方たちと共に、出版社の編集の方たちをご招待します。ところがかつてと違って土曜日は休みというのが定着したので、出版社の人たちは休日に出てこなければいけないことになったわけです。それで、金曜の夜の方が出てもらいやすいだろうということになりました。実際、金曜日にしてからお客様が増え、中野サンプラザの一番広いパーティー会場が、二百数十人の参加で一杯になるということが続いていました。特に若手の会員にとっては、編集者と顔見知りになれるいい機会でもあり、あちこちで名刺交換する姿が見られました。
・ところが、この三年、コロナ禍のために、そのパーティーができなかったわけです。ちょうど僕が理事長になってからのことで、ですから僕は、贈呈式のパーティー会場で理事長として挨拶する、ということが、まだできていません。
2020年と2021年は、リモートの総会の後に、「文学賞お祝いタイム」を設け、リモート上で受賞者を紹介し、ご挨拶いただくという形にしました。たまたま2020年の協会賞の受賞者が、イタリア在住の佐藤まどかさんで、イタリアからご挨拶いただくという、リモートの威力が発揮される結果になりましたが、やはりネット越しのお祝いというのは、不完全燃焼の気持ちがありました。
・それで、昨年は、パーティーは無理でも、贈呈式だけはしようということで、学習交流会をリアルも含めたハイブリッド開催にして、その場で(かなり略式ながら)贈呈式と公募賞の表彰式を行ったわけです。今回は、できればパーティーありの、本来の形に戻したかったのですが、肝心の会場の中野サンプラザが、7月の閉館を控えて、パーティー開催は受付けておらず、また今度の会場の家の光会館も、広いパーティー会場はあるのですが、まだそうした催しは解禁しておらず、ということで、昨年同様の形になることになりました。
【今年の受賞者は……】
・さて、今年の受賞者・受賞作ですが、すでに発表されているように、協会賞が山本悦子さんの『マスク越しのおはよう』(講談社)、新人賞が鳥美山貴子さんの『黒紙の魔術師と白銀の龍』(講談社)、そして三越左千夫少年誌賞が星野良一さんの『星の声、星の子へ』(銀の鈴社)です。 新人賞の鳥美山さんが僕と同郷の秋田の方であることは前回書きましたが、協会賞の山本さんは、新美南吉の出身地である愛知県半田市にお住まいで、僕は新美南吉童話賞の選考をご一緒しています。2016年でしたが、山本さんの『神隠しの教室』が協会賞の最終候補作になり、最後(5人の選考委員のうち)2対3で惜しくも受賞を逃したのですが、僕は「2」の方でした。今回、コロナ禍の中の子どもたちを描いた作品で受賞と決まり、「7年越しのおめでとう」という感じです。また、星野さんの詩集は、僕は久しぶりに新人らしい詩集に出会ったなという感じで、レギュラーで書評を書いている「ベルマーク新聞」で紹介したりしました。(気がついておられるかどうか、詩集のタイトルを読み直してみてください。)
そんなわけで、今回3人の方に賞状をお渡しできることを、殊にうれしく思っています。
・今日でも、明日の申し込みでも、リアル参加でしたら当日の飛び入りでも構いませんので、リモートはスマホでも見られますから、一人でも多くの方が、学習交流会と贈呈式の様子を目にされることを願っています。