編集部だより

2021年12月1日

「読む会」は信号機のないスクランブル交差点☆

 機関誌部ブログをご覧のみなさん、こんにちは。山﨑です。

 あっという間に12月! 2021年もあと一ヵ月なんて、本当に月日が経つのが早いですよね~。壁掛けカレンダーの最後の一枚を、しみじみと眺めてしまいます。みなさんは来年のカレンダーの準備はお済みですか?! 日めくり、卓上、壁掛け、ポスタータイプなど、種類もデザインも豊富なカレンダーが並ぶ特設コーナー。この時期ならではのワクワクスポットです♪ 私は早々に壁掛けと卓上のお気に入りを見つけてGetしました☆ 少しずつ新しい年を迎える準備をはじめています! 

 

 11月17日(水)に、第18回編集会議を行いました。まだリモート会議です。

 今回は相川美恵子さんが「『日本児童文学』を読む会」の報告を中心にコメントを寄せてくださいました。

 

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 こんにちは、相川です。

 私は京都市内に住んでいます。京都に住んでいる人間が京都の話を京都以外に住んでいる人にすると、「ヤダ、また京都人の京都自慢が始まった、これだから京都人は嫌味よねぇ…」みたいに舌打ちされる、その京都に35年ぐらい住んでいます(笑)。 だって住んでるんだし。

 でもって、せっかく住んでいるのだから、国内外からのお客様が途絶えている今年は、ゆっくりと季節の移り変わりを愉しみました。二枚の写真を挙げさせていただいています。(写真はタイトルをクリックすると見られます!)画像左は「天授庵」の回遊式庭園の一部です。永観堂から南禅寺を抜けてしまうその手前にあります。右は「勝林寺」の庭。こちらは東福寺に行く手前の細い道を上ったところにあります。いずれもあまり知られていません。私の好きな場所です。ちなみに今回、勝林寺を訪ねたら寺の秘仏である毘沙門天立像を公開していました。そこで「鏡」なるものを初めて見ました。立像の前にまあるい鏡。不思議な不透明な乳色に鈍く光っていて、確かに人が映っています。ぞくっとしました。お尋ねしたところ、なんでも明治の神仏習合のおりに供えたのだそうです。三種の神器といいますが、あのまあるい鏡は、確かに畏怖を感じさせます。ちょっと夢に出てきそう。

 さて、ところでです。

 なぜか今回も「日本児童文学」を読む会の報告をすることになりました。なので、もう少しお付き合いください。今回は10月12日の夜6時半からリモートで。編集委員を除いて10人以上の方が参加してくださいました。ありがとうございます。

 9-10月号の特集は「伝える」を問い直す、でした。でもって論文ばっかり4本も並べてしまった!! これは重い、しんどい、くたびれる……わけでして、読む会が成立しなかったらどうしようと、4本のうちの1本を書かせていただいた私としてはかなり不安でした。

 ところが、これがね、よく語ってくださったのです、皆さん。しばしば横道に逸れ、時々脇道に迷い、されどへこたれず、その逸脱とウィットそれじたいを私たちは愉しんだ気がします。

 うれしいことに北海道支部から三浦幸司さんがご参加くださいました。三浦さんはウポポイ民族共生象徴空間などの施設の取材をしてくださいました。それから沖縄のひめゆり平和祈念資料館についての情報をくださった真鍋和子さんも参加してくださいました。お二人からじかに貴重なお話を伺えたのはとても幸せでした。

 それから4つの論文が相互に関連し補い合いながら、全体として、今、わたしたちはどの地点に立っているのかを確認し、今後を見通すための視座を提示しているものになったのではないか、という、励ましも含めたご意見をいただいて、ほっとしました。

 そうそう、忘れるところでした! 論文執筆者のおひとり、伊藤敬佑さんが赤ちゃんを抱いてリモートに出て下さったんです。伊藤さん、新米パパさんになっていたんですね。おめでとうございます!

 ほかに、女性学を研究されている若い女性研究者のご参加もいただき、記憶の女性化の問題の背景についてフェミニズムやジェンダーの視点からの刺激的な発言も提示していただきました。

 映画の話題もでました。「MINAMATA」観た? みたいな。雑談もしました。ねえねえ、元気だった? みたいな。学校の先生から、現場ではこうなんですよっていう貴重なお話しも。作家にとって評論ってさぁ、みたいなことも。もっと会員の創作を優先して掲載すべきじゃないのっていうご意見も。途中からのご参加もありました。

 というわけで9時になっても終われない、終わりたくない、でもって、やっぱり会いたいよねぇということになりました。

 会いたいよねぇ。

 これで報告はオシマイ……じゃなかった、次回のお誘い、忘れるところでした。次回の「読む会」は12月17日夕方6時半から。特集「ファンタジーと猫」です。ゲストは間中ケイ子さん。

 ところどころしか読んでない方も、しっかり読んでくださっている方も、途中からのご参加も歓迎します。

 こういう会って、信号機のないスクランブル交差点みたいなものだと思います。いろいろなジャンル、いろいろな考え方、いろいろな職業、そのほか「いろいろ」が、あっちからもこっちからも集まって、やぁ、とか初めましてとか言って、またね、それぞれに別れていくんだけど、なんとなくざわざわしたものが残っていくみたいな。

 というわけで、次回、お会いできることを楽しみにしています。

 相川でした。

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【お知らせ】

Zoomオンライン『日本児童文学』を読む会

 

【日 時】 12/17(金)18:30~20:30

【テーマ】 2021年11・12月号

【ホスト】 奥山恵(評論家・編集長)

【ゲスト】 間中ケイ子(詩人・編集委員)

【申し込み方法】 メールにて megumiokuyama18@gmail.com

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 また、ご報告いたします!

 

 山﨑

 

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2021/12/01