編集部だより

5・6月号のここに注目①

 編集部ブログ担当の荒木です。

 平澤朋子さんの「深く潜った先に特別な物語に出会える」という〈表紙の言葉〉どおりの素敵な絵からはじまる5・6月号はいかがでしたか。

 編集後記の拡大版といった感じで、ここでは注目ポイントをいくつか書かせていただきます。

 今回の年度回顧の座談会の特徴は、児童文庫をこれまでにない熱さで掘り下げてみたところです。発言者の一人、大島丈志さんは次のように述べます。

「児童文庫は、趣味の開発、「新書」の役割があると考えています。たとえば私があげた『美桜のペット探しノート』は、迷子になってしまったペットを見つける専門家に弟子入りする小学生の話で、物語仕立てで、動物に関する知識を広げていくというところが確実にあると思います。」そして、「児童文庫が、コミュニケーションのとりかた、職業を知ることなど子どもの指南役になって」いるとも指摘します。

 同じく発言者の一人である川嶋智美さんは、学校図書館の司書という立場から、児童文庫の読まれ方として、次のような発言をしています。

「絵本のあとに、低学年の子たちも、恋愛とか高学年の子とかにあこがれて、こういう児童文庫をがーーと読んで、そして高学年になって、児童文学ふっと戻ってくるんですよ。」

 これを受けて本誌編集長の奥山が、

「私たちは、なんとなく絵本から幼年もの、そして児童文学という流れを想定していましたが、じつは、絵本のあと、児童文庫から児童文学という流れも、すすめ方によってはあるのかなと思いました。」

と述べていますが、まったく同感です。

 児童文庫は、エンターテイメントに特化した読み物といったとらえ方をしていましたが、従来のそういった視線をくるりとひっくり返す指摘です。ここから何か新しいものが見えてくるのかもしれません。

 これからも、注目ポイントを載せていきますので、お楽しみに。

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 前回のブログでもお知らせしましたとおり、本誌11-12月号では、「クリスマスをうたう」として、詩歌の募集をいたします。ふるってご応募ください!

 

「日本児童文学」✿詩歌作品募集

詩・童謡・俳句・短歌

~クリスマスをうたう~

 

「日本児童文学」11・12月号では、クリスマス特集として、クリスマスにちなんだ創作や論考を掲載する予定です。併せて「クリスマス」をテーマにした詩歌作品の募集をいたします。

《募集要項》

✿応募作品のジャンル

 ・詩・童謡・俳句・短歌

✿字数   

 ・詩・童謡

 本誌の見開きに入る分量

 ・俳句・短歌

 タイトル+三句・三首

✿応募方法

 ・いずれかのジャンルを選び、

 応募は一人一篇のみ

✿締め切り

 ・2023年6月末(消印有効)

✿応募資格

 ・どなたでも応募いただけます。

 ・会員外の方は、本誌5・6月号の「応募券」を同封ください。

✿作品選考について

 ・選考は本誌編集委員が行います。

 ・入選作品は、本誌11・12月号に掲載し、所定の原稿料をお支払い致します。

✿送り先

 〒162-0825  東京都新宿区神楽坂6-38-502

「日本児童文学」編集委員会・宛

2023/05/24