講座ブログ

おめでとうございます!

児童文学学校で得たもの  ちゃたに恵美子

 

ずっと前から心にあった、「子どもの本を書きたい」という気持ち。けれどどのように書けばいいのか、人に読んでもらえるような作品を書けるのかと怖がる気持ちばかりが先に立ち、手探りの状態で過ごす中で、この日本児童文学学校の講座案内を見つけました。

児童文学の書き手の方々に直に教えていただける機会、でも私の住む関西からはちょっと遠い……。悩んだあげくに「えいやっ!」と申し込み、私は日本児童文学学校の40期生となりました。

月に1回、関西と東京とを往復するのは大変でしたが、先生方の講義は毎回興味深く新鮮で、こんな切り口や発想があるのか!と驚かされることの連続でした。なにより、実際に作品を生み出している先生方の言葉には説得力があり、悩んでいても仕方がない、書いて前に進むしかないのだ、と力強く背中を押されたような気持ちになりました。

また、同じ講座に集う方々と知り合えたことで、私の世界は大きく広がりました。年齢も性別もばらばらで、でもそれぞれ「書きたい」という強い気持ちを持っていて、真剣に創作に取り組んでいる。そんな同期の方々と卒業後も合評会を行うようになり、作品を互いに合評しあうことで、様々な気づきを得ることができました。

他の人の作品を読んで自分の意見を伝え、いただいた意見をもとに自分の作品を書き直して、また合評にかけて……。そんな繰り返しの中で客観的な視点が身につき、書くことへの怖れも次第に消えていきました。そして、自分の書き方のくせや弱点、自分の持ち味のようなものも少しずつ見えてくるようになりました。そうした積み重ねの結果、今回、第35回福島正実記念SF童話賞で佳作をいただくことができました。

まだまだ道のりは長いけれど、悩んだときには児童文学学校で得たものを道しるべとして、これからも書き進めていきたいと思います。

第35回福島正美記念SF童話賞 佳作おめでとうございます!! 卒業生の活躍、とてもうれしいです。(赤羽)

 

2020/06/01