講座ブログ

トークショーに参加して

一日講座体験記  

清水真裕(第二回絵本テキスト募集(現・絵本テキスト大賞) 優秀賞)

 

 

来たる春、3月に控えたトークショー。(いったい何を話したら…?)と、冬はこたつで頭を抱えておりました。振り返れば、第二回絵本テキスト募集ははや10年前。当時の自分をゆり起こし、「受賞までにした三つのこと」を引っぱり出そうとするも、なかなかこたつから外に出てきません。「あたたかくなったら出ていくよ、テキストの時もそうだったでしょ?」と。どうやら人の性分は、10年たっても変わりません。

当日、代々木は早春の薄曇り。どんな1日になるやらと、メモを手に、会場の右隅に小さくなっておりました。いざ、壇上にあがると、参加者の視線が集まり、最初に話を切り出すと、会場中のペンがいっせいに動き…。(うわ、これはすごい)。緊張している頭にも、参加者の皆さんの創作への熱が、ブワッとかぶさってくるのを感じたのです。

そして、隣に居られたかねまつさん、渡辺さんのお話は、おもしろくって個性的。絵本への想いの強さが、頼もしくって心地よい。ホッとしながら席にもどった時には、生で感じた作家のエネルギーに、わたしもとても温められていたのでした。

大熊編集長のお話は、「絵本のテキストが何を目指せばいいか」という、大切な指標を示してくださいました。そして、子どものための作品が、どんなに大事に作られているか、あらためて教えてくださいました。

きむら先生の創作のひみつの一片は、「日常の中に作品の核は隠されている」、「身近な遊びの中にドキドキの秘訣がある」、というもの。それを聞いては、もう期待せずにはいられません。それじゃあ、いま目の前にある風景には、どんな物語がかくれているのか?  講演を聞いて以来、ずっとわくわくしております。

まもなく桜も満開です。春は物語も動き出します。それを探して見つけ出し、がっちりつかまえるまで追い駆ける。また、おもしろい絵本テキストに、出会うことはできるでしょうか?

 

3月16日の一日講座では、絵本テキストからデビューした、また、デビューが決まっている、3人の新人さんに

壇にあがっていただき、トークショーをしました。3人それぞれ、個性的で魅力にあふれていて、とても好評でした。

今日、明日、明後日と、その3人の感想を載せていきます。

4月になり、事業部も新年度になりました。

6日、土曜日から第69期・創作教室も始まります。

 

2019/04/03