新たな目標 星空 久美子
ここ12年間、仲間とイラストのグループ展を開いています。その時に貼るプロフィール表には必ず“何度でも見たくなる絵を描きたい”というコメントを書き続けてきました。
ところが、童話を書く時に“何度でも読みたくなる”を意識したことが全くありませんでした。
では、私がそのような本に出会っていないかというと、そうではないのです。子どもの頃からのものとしては「星のひとみ」「秘密の花園」「赤いろうそく」があげられます。
数年に一度は急に読みたくなり、読み返します。そして、初めて読んだ時の、何ともいえない不思議な気持ちや想像した“絵”を思い浮かべます。読んでいる時は、心がシンとして、他の本を読む時とは明らかに違う空気の中にいます。
そのような作品と、自分の作品……無意識のうちに全く別物のように思っていたのだと気づかされました。
誰かにとっての“私がこのように感じるようなお話”が書けたら、どんなにすてきでしょう!
今更のように、このような新しい目標ができました。
きっかけを作ってくださった、きむらゆういち先生、ありがとうございました。