第49期 日本児童文学学校の優秀作品をとられた作者に、喜びの言葉を書いていただきました。おめでとうございます。
これからの活躍を期待しています。
物語とともに生きていく なてるみ
第49期 日本児童文学学校の優秀賞に選んでいただき、とても光栄に思っております。今回、講座ブログへ寄稿する機会を頂戴しましたので、受賞作の「青空にピースサイン!」が、どのように出来上がったのかを簡単にお伝えしようと思います。
そもそもの始まりは3年前です。近所のろう支援学校で、自治会主催の交通安全教室があり、お手伝いとして参加しました。そこでの出会いと経験が、大きなヒントになりました。
当時は別のテーマで長編を書いていたこともあり、実際に資料を調べ始めたのは1年前だったと思います。そしてTwitterで、ライター/エッセイストの五十嵐大さんの記事を読み、「CODA」という言葉を知ったのです。五十嵐さんは、聴覚障害があるご両親との幼少期からの体験を、記事や、御著書「しくじり家族」、「ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと」で語っておられます。
それらを読み、深い感銘を受けるなかで誕生したのが、主人公の虹花(ななか)です。虹花が自由に動き、成長できる舞台を整えていく過程で生まれたのが、寧音(しずね)と、宙(そら)でした。
中学1年生の三人は、それはもう自由に動き回りました。それぞれに家族があり、名前にもちゃんと意味があります。きちんと長編にしなければ3人に叱られてしまいそうなので、現在せっせと準備中です。
おかしなことばかり言って、やや引かれたかもしれませんが……。わたしの頭の中は、いつもこんなかんじです。キャラクターが住み着いている? ようなかんじです。みんな自由すぎて、わたしがいくらプロットを作っても、想定外の場所へ行ったり、知らない誰かをつれてきたりと、なかなか大変だったりもしますが。
そんなこんなを繰り返しながら、これからもずっと、書き続けていくのだと思います。創作は、妻でも母でもない、わたし自身の生きる道ですから。