講座ブログ

日本児童文学学校

縁は異なもの    植松みどり

 

何年か前に、『児童文学学校』で学ばせていただきました。ふとした思いつきでの入学でしたが、待っていたのは、今につづく親友と仲間と恩師との出会いでした。

『児童文学学校』で、まず驚いたのは、プロの作家の先生方が学校を運営し、自らの創作の苦労話を、おしげもなく披露してくださることでした。その距離の近いこと! 物理的のみならず、心理的にも距離をつめ、心を開いて接してくださるのです。

学校が終わったあとは先生方が、お茶会や飲み会の場を用意してくださり、よりディープな話を聞くことができます(希望者だけなので、ご心配なく)。毎回参加していた私は、その場で、児童文学の独特な世界の奥に踏みこみ、空気を吸った気がしました。

児童文学を書いている人はみな、少年少女の心を深いところに持っていて、とても純粋で傷つきやすいです(ちょっと、子どもっぽいところもあります)。それが先生であろうと、同期の生徒であろうと変わりません。書く物語には、人の心をよきものに誘う何かが、さり気なく含まれていたりします。

そのようなことを、私は『児童文学学校』という場で受けとり、この世界が大好きになりました。今は、その縁を通して出会った仲間や恩師と共に、同人誌『さなぎ』を発行し、作品を書きつづけています。偶然でなく、必然の出会いだったと感じる日々です。

でも、一番の出会いはやはり、「児童文学を書くこと」でした。目下、大恋愛中です。書くためのきっかけとして、『児童文学学校』は最高の場所と思います。入学を迷っている方は、どうぞ勇気を出して扉を開き、新たな出会いを楽しんでみてください!

児童文学学校では、提出作品の講評もしています。9月の最終〆切りまでに出された作品から、最優秀、優秀作品を選びます。最優秀作品は、機関誌「日本児童文学」に掲載します。

現在発売の3-4月号には、昨年第46期の最優秀作品、「オレはオッサン猫」作・木村良太 が掲載されています。木村良太さんは、講評をうけ、書き直しをした作品で、最優秀賞に選ばれました。

大変おもしろい作品なのでぜひ、読んでみてください。

また、今週末16日は絵本テキストの一日講座です。まだ、お席はあります。

受けようかと思っているかたは、事務局に電話してみてください。

 

2019/03/14