子どもと平和の委員会

2021年1月

〈子どもの本・九条の会〉学習会(2月21日)のご案内  西山

子どもと平和に関わる情報連携担当「子どもと平和の委員会」イインチョー西山です。

去年の今頃はまだ、covid-19は遠い話しでしたね。

こんなに自然に(?)、異常な日常に入れるんだ……ときどき、戦争が始まったときもこうだったのだろうかと思ったりしています。

 

さて、今日は以下のイベントのご案内です。 会場が遠くても参加できる利点を活かして、全国各地からご参加いただけたら嬉しゅうございます。どうぞよろしくお願いします。

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2021年 春の学習会 蓮岡修氏の講演「絵本でひろがる、いのちのありかた」

 

2021年2月21日(日) 14:00〜16:00 オンライン

◇定員: 100名(Zoomによるリアルタイム配信)

◇参加費: 1000円

◇申込み先: kodomonohon9jou@gmail.com

◇支払い方法:振込(参加受付け後に振り込み先をお知らせします)

 

講師 蓮岡 修 氏

1973年島根県生まれ 真宗大谷派僧侶 大谷大学在学中よりアフガニスタン・ユーゴスラビアでの取材活動を行う。 1999年より中村哲が代表のペシャワール会でアフガニスタンでの水源確保事業に参加合計4年滞在。他団体でスリランカ・ベトナムでの難民支援・医療支援事業に参加。2008年より子どもの本専門店「きんだあらんど」を引き継ぐ。阪急梅田で開催『絵本パーク』2016、2017の会場全ての選書、解説を担当。京都市の子育て支援つどいの広場事業「どんぐり広場」「かしの木」の代表。保育園や児童館での絵本に関する講義を数多く行う。大谷大学非常勤講師。

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僧侶で、中村哲さんとアフガニスタンで井戸掘って、子どもの本専門店店主って、もう、おもしろくないわけなかろうと思います。

↓ こちら、会のHPです。だんだん整えている段階です。 http://kodomonohon9.planet.bindcloud.jp/index.html#section1

よろしくお願いします。

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2021/01/27

学習会(2月11日)のお知らせなど 濱野京子

▸新型コロナウイルスが世界を席巻する中、アメリカでは大統領の就任式が行われ、日本でもその模様が大きく報道されました。ひときわ目を引いたのは若き黒人女性アマンダ・ゴーマンさんによる詩の朗読です。敗れたとはいえトランプ前大統領が獲得した票は前回より多く、アメリカという国の分断は深刻であり、バイデン大統領も難しい舵取りを迫られるでしょう。それでも、カマラ・ハリス副大統領が11月に行った勝利演説といい、このような瞬間に立ち会えるアメリカの人々が羨ましい気がしました。

 

▸力強く美しい言葉だと、私の心を動かしたそれは、どちらもマイノリティである女性によるものでした。

 

▸余談ですが、「美しい」は、いつの頃からか使い勝手のあまりよろしくない言葉となりました。用い方によっては陳腐であるというだけではない事情は、「感動」が使えなくなったのに似ていますが、『日本児童文学』1-2月号に載せた短編「壁」の中のあるシーンで「美しい」のほかに言葉が浮かばず、 「なんてうつくしいのだろう」 と書きました。仮名に開くとニュアンスが変わる。これは日本語ならではのことでしょうか。

 

▸前置きが長くなりましたが、本題です。 児文協の行事ではありませんが、学習会を一つ紹介させてください。

 

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JBBY希望プロジェクト・学びの会 2020年度 第3回(オンライン)

「震災から10年 被災地の子どもたちが教えてくれること」

講師:菅野祐太さん(NPOカタリバ・コラボスクール大槌臨学舎長/大槌町教育専門官)

日時:2月11日(木・祝)14:00~16:00 参加費:1,200円

申し込み方法など詳しい情報はJBBYのHPをご覧ください。 https://jbby.org/news/domes-news/post-10486

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JBBY(日本国際児童図書評議会)の希望プロジェクトというのは、困難な状況に置かれている子どもたちに本を通じての支援を行うチームで、要請にしたがって本の寄贈を行うほか、実際に現場で活動・研究されている方のお話を伺い、活動に生かすための勉強会を行っています。

 

▸今年度3回目は、東日本大震災10周年ということもあり、その関連で菅野祐太さんを講師にお招きすることになったのですが…。大槌? 臨学舎? なんか記憶がある……。過去の記録をたどっていくと、なんと2013年12月に訪れたところでした。

 

▸それは、当時の児文協会報部の有志が、岩手を訪問するというので、混ぜてもらっての旅でした。その時の案内役が、我が子どもと平和の委員会のメンバーである指田さん。私たちは、当時、釜石の旅館をお手伝いしていた指田さんと宮古で合流、宮古では小学校訪問。大槌、釜石ではいくつもの場所をご案内いただき、いろんな方から被災当時の話を伺いました。大槌臨学舎はそのうちの一つでした。

 

▸今、こうしてパソコンに向かいながら、7年前に遠く離れた岩手でお近づきになった指田さんと同じ委員会に所属していることに、不思議な縁を感じています。

 

▸他団体主催のイベントではありますが、ご都合のつく方がいらっしゃいましたら、ぜひご視聴ください。

 

▸なお、本年度希望プロジェクト第1回「コロナ禍と子どもたちの居場所――学校ソーシャルワークの視点から」の報告記事を濱野が書いてますので、ご関心のある方はご一読ください。   ↓

https://jbby.org/kibou/post-10408

 

2021/01/23

ごあいさつと、いくつかの情報を   (指田 和)

寒中お見舞い申し上げます   

あっという間に1月も十数日が過ぎました。

コロナで明けた2021年、一都三県に出た緊急事態宣言。その後も続きそうな各地の同宣言。気が抜けない日々ですが... いや、でもその間にも世の中ではいろんなことが起きているし、進んでいることを忘れてはいけない、と自戒を込めて。気がついた時に、大事だと思うことはとにかくメモしておかなければ。いくつかですが、みなさんと情報共有できたら幸いです。

●1月22日核兵器禁止条約発行 関連info 「すすめ! 核兵器禁止条約プロジェクト」  https://www.susumeproject.com/?lang=ja 2021年1月22日に迫った核兵器禁止条約発効をさらに盛り上げるべく長崎・広島・東京に住む若者が共同ですすめ!核兵器禁止条約プロジェクト。

▶︎通信社に勤める友人から教えてもらいました。HPを開くと、核禁条約発行までのカウントダウン時計が1秒1秒、時を刻んでいます。条約の内容やポイントもわかりやすく表現され、デザインも素敵です。若者たちのフレッシュな言葉、アプローチに刺激されます。 ヒロシマ・ナガサキ、そして第五福竜丸の被曝。これらの経験を持つ日本の政府が、なぜ核禁条約に参加しないのか。私はヒロシマの絵本を何冊も書いているのに、このことを子どもたちにちゃんと説明できないのが、自分に対してもくやしくもどかしい。

ヒロシマ連続講座・通信「ヒロシマ へ ヒロシマ から」

元教員の竹内良男さん(東京都立川市在住)が、退職後の2016年から開催している学習会。戦争や原爆の被害について理解を深める講座をこれまでに100回以上開催し、通信はNo.580 を超える。慰霊碑や戦争に関する遺跡をめぐるフィールドワークも行なっている。昨年12月、第26回平和・共同ジャーナリスト基金の奨励賞を受賞。

▶︎ヒロシマ で被爆、戦後埼玉に移り、のちに埼玉県原爆被害者の会で長く活動されてきた堀田シズエさん(現在100歳)を取材する中で、竹内さんと出会いました。(竹内さんが二年以上堀田さんの聞き取りをしてまとめた『済南・広島・鴻巣... ーわたしの歩んだ道ー』は貴重な一冊) 8.6のヒロシマ では、平和公園で、シンポジウム会場で、ジーンズにリュック姿の竹内さんといつもばったり。竹内さん、実際には何百回もヒロシマ へ出かけているはず......。戦争や人権に関わる様々なテーマを取り上げ、深く追求した情報を提供し続けている「ヒロシマ連続講座」、ぜひご覧いただきたいです。

ヒロシマ連続講座: qq2g2vdd★vanilla.ocn.ne.jp (★を@に変えて送信すると、竹内さんから通信を送っていただけます)

●第五福竜丸展示館の催しなど(開館情報等、詳しくは第五福竜丸展示館のHPをご参照)

「子どもたちが見たビキニ事件」(展示)2020.9.19〜3.14

1945年に被曝、入院した乗組員たちの元へ届いた、全国の子どもたちからのお見舞いや励ましの手紙は約3000通にも(展示館が保管)。そのたくさんの手紙から50通を展示(コロナ感染防止柵のために、パネルにして展示)。

「3.1ビキニ記念のつどい   〈ふね遺産〉認定記念 オンライン・シンポジウム」 2021.2.21

第五福竜丸の持つ木造船としての価値が認められ、2020年7月、日本船舶海洋工学会の定める「ふね遺産」に認定(終戦直後の建造〈洋型肋骨構造〉で現存する木造船の貴重さが評価された)。産業遺産として、また平和遺産として、福竜丸の価値や保存の意義を改めて広く知ってもらう機会に。

▶︎2005年の冬、太平洋戦争末期に広島で被爆した古いピアノに初めて出会いました。「このピアノのことを絵本にして伝えたい」と心の中で決めた時、私がまず出かけたのは第五福竜丸展示館でした。なぜ...? それは、「原爆や核のことを、ヒロシマだけを見て書いてはダメだ」と直感的に思ったから(被爆ピアノコンサートの手伝い。同行で長崎へも)。それ以来の関わりとは言え、夢の島へ出かけられるのは2年に1、2度ほどなのですが。

昨年、この第五福竜丸展示館・主任学芸員の安田和也さん(第五福竜丸平和協会事務局長でもある)の講演を改めて聴き、これはもっと多くの人・子どもたちに絶対聴いてもらいたいと強く思いました(前述「ヒロシマ連続講座」で参加。安田さんが貴重な写真資料をたくさん紹介しながら、ビキニ事件の経緯や被曝状況、世界・日本の動きなどを詳しく解説してくださった)。いつかぜひ、児童文学者協会の何らかの催しか、この子どもと平和の委員会などで企画できたら.....(いかがでしょう?)。

▶︎余談 『日本児童文学』2021年1・2月号にノンフィクション「いのちと食べものと水俣」を書きました。コロナ禍での移動・取材は悩みましたが、意を決して電車・新幹線を乗り継ぎ、熊本の水俣まで約8時間。原稿には書けないドタバタ劇がいくつもあって緊迫ヘトヘトの約1週間でしたが、いのち・食・健康、人の尊厳、自然の循環など深く考えさせられ、ハッとすることの多い日々でした。今、水俣病の歴史を学ぶことは、コロナ禍との共通点も含め、大きな意味があると感じています。自分の中では、これからも水俣に行く覚悟がついた気がします。

この『日本児童文学』1・2月号の創作特集タイトルは「ディスタンス」。書き手それぞれがこの1年、五感で感じ作品に落とし込んだ「ディスタンス」を、ぜひお楽しみください。

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2021/01/14