今、ヒロシマの原爆被害のことを、改めて調べたり書いたりしています。
この2月半ば、近くの図書館の児童書ルームの棚でふと目に留まったのは、『ヒロシマのうた ー新選・子どもの文学21 戦争と平和のものがたり2』日本児童文学者協会・編/小峰書店(1990年6月 第五版)でした。思わず手に取りました。
「ヒロシマのうた」今西祐行/「おかあさんの木」大川悦生/「月のおんば」菊池 正/「かあさんのうた」大野允子/「救命艇の少年」石川光男
そう長くない文字数の中に、先達たちが、力、心、そして祈りをこめて、時に拳を握るように、戦争のむごさやかなしさ、どう考えても理解できないおかしさを記していました。それは、平和への切なる願いを込めての精一杯の体現でした。
そんな余韻も冷めやらぬ2月24日。そしてその後の日々。
灰色の道を続々と侵攻する、いかつい戦車の列。
一般市民の住宅に着弾するミサイル、そして爆発。
地下鉄の駅構内で子どもの肩を抱きかかえる大人たち。
防空壕で「死にたくない」と涙する女の子。
こんな暴挙があって良いわけがない。
その暴挙に反対の声をあげる自国の人々を力で封じ、侵攻の先に核の使用さえちらつかせる、あまりにも凶暴な国の指導者の姿。
こんなことは絶対にあってはならないし、許してはいけないと思います。
ならば今、わたしに何ができるのか。
戦車の前に立ちはだかって、その進行を阻もうとしたウクライナの人のようなことはできないけれど、せめて声を上げなければ、書かなければと思います。
ロシアのウクライナ侵攻に反対
核による威嚇に反対
どんなことがあっても、戦争反対
過去の歴史から学んだ辛酸や平和への思いが描かれた様々な作品を、わたしたちは今こそ読み直す時だと思います。
(20220228)