第47期児童文学学校・最終回 松原さゆり
九月の終わりというのに暑さが残りますが、東京は所々で秋めいてきました。そして、いよいよ文学学校も、最終回をむかえました。
背筋が伸びた受講生の皆さんや、ビジターの方からも緊張感が伝わってきました。
最終回の講師は、新進気鋭作家のいとうみくさんです。「書き続けていくために」というテーマで、プロジェクターを使って話してくれました。
創作においては、気になる事、伝えたい事、知りたい事を深め、それに関わる人を描くようにしていると。具体的に、ご自身の本からも例を出して話されました。
ご自身の経験から、同人誌「季節風」に投稿して、投稿評を読み込むことが勉強になったとも。
仲間を持つ事も、大事と話されました。
小峰書店の現役編集者の山岸都芳さんからは「編集者の視点からいえること」です。
編集者として、いかに読み手を楽しませる本を作るかを、大事にしているそうです。また、書き手の方には、誰に読んでもらいたいのかをしっかり考えてほしいと、話されました。
いとうさん、山岸さんを交えての質問コーナーでは、皆さんからの活発な質問に、お二人とも丁寧に具体的に答えてくれました。その質問からふくらんだ答えは、とても充実した内容でした。
最後に第47期児童文学学校、終了式です。
今回、受講生からの提出作品は24作。それを事業部講師で手分けして選考し、二次選考に残る七作品を選びました。事業部全員で選考会をもち、最優秀作品一名、優秀作品二名を選びました。
その結果発表がおこなわれました。選ばれた方々には賞状がわたされ、教室中に拍手があふれました。
最優秀作品は、機関誌日本児童文学3.4月号に掲載されます。