講座ブログ

日本児童文学学校・感想 12

47期 5回目を受講して   南口菜々

 

この日、とにかく私は緊張していました。講評をいただく作品のうちのひとつが、自分のものだったからです。

ですが、いざ、木村研先生の講評が始まると、そんな気持ちは吹っ飛びました。先生は、作品の大きな流れや、登場人物の心情、そして発想を大切に、丁寧に見てくださいました。今回はひとつの特徴的なモチーフについて扱った作品が多かったので、ひとつのアイデアをどう面白くしていくのか、とても考えさせられました。

そんなわけで、作品のことを考え始めたら、緊張はどこかにいってしまったわけです。先生は、よく「緊張の必要はない」と言ってくださっていたのですが、本当にそうですね。私、先生が優しすぎて裏があるのではと勝手にドキドキしていました。大変失礼いたしました。

休憩を挟み、あんびるやすこ先生のお話です。先生は、ひとつの本を作る過程を、たくさんの図像と共に、具体的に示してくださいました。印象に残った点はいくつもあるのですが、中でも、「無理に作った話は言葉にできない」、そして、「他者理解」というテーマが根底にある、というお話がとても興味深かったです。また、「他者理解」というテーマには、「本作りはプレゼント選びと一緒で、子どもに喜んでほしいから、相手が何を好きなのか事前調査をする」というお話とも共通のものがあると感じ、とても勉強になりました。

まずはすぐに出来そうなことから、ということで、愛犬のキャラメルにプロットをお話してみました。しばらくすると、お手をしてみたり、伏せをしてみたり……いつまでたっても私が話をやめないので、途方にくれたように、しっぽが下がっていきました。この子でさえ他者理解しようとしているのに、私ときたら……。反省したので、ササミをあげました。しっぽが上がりました。

 

 

2019/09/09