講座ブログ

日本児童文学学校・感想②

第47期児童文学学校  酒井和子    

 

 高田馬場駅に着いたのは11時21分。電気が消えた教室を出て、近くのカフェで時間をつぶし、1時間後に行ってみると、教室は賑やかで、楽しそうな会話が交わされ、まるで同窓会のような雰囲気に。一気に心が和み、隣の席の方とおしゃべりしながら開始を待ちました。始業のベルが鳴るころには、教室は満席となりました。

 前半は赤羽じゅんこ先生が受講の心構えとして「自分でつかみ取っていく」姿勢についてお話したされた上で、児童文学のジャンル、対象年齢による区分け、児童文学に求められる要素をわかりやすく解説されました。また、ご自身の作家に至る経緯のお話には、先生のお人柄がしのばれ、興味深く伺いました。その中で、家庭とお仕事の両立に苦慮されたことなど、身につまされる思いでひたすら聞き入りました。

後半、田部智子先生による受講生作品の講評に移りました。どの作品にも意見や感想、アドバイスが受講生から次々と寄せられました。各作品に付箋を貼って用意してきた私の感想はみなさんが言ってくださり、手を上げるまでもありませんでしたが、率直な感想や議論ができる場であることが何よりもうれしく、次回からは発言したいと思います。

田部先生のご講評は、各自の原稿をもとに「物語のメリハリのつけ方」「魅力的なキャラクター作り」「不滅のテーマへの挑戦」といった、受講生の共通の問題項目を浮かび上がらせ、解き明かしてくださるというものでした。おかげで、他の方の作品から何を、どのように学ぶのか、そしてそれが自分にどう応用できるのかを知り、とても参考になりました。

 時間が経つにつれ、熱意が熱意を呼び、教室の中は息苦しいほどに。その後の交流会で、今期の受講生の活発さと熱心さを講師の方も驚かれ、喜んでいるとのお話に、ちょっとプレッシャーも感じましたが、講座の最初で教わった「自分でつかみ取っていく」という姿勢を忘れず、大勢の方々との今後の語らいを楽しみに、励みたいと思います。

 

 

2019/05/01