つながれるということ 片岡奈々
私は中学生の頃にドイツに住んでおり、その時通っていたインターナショナルスクールで作家の那須田淳先生がワークショップを開催してくださったことがあったのですが、それが特別な思い出としてずっと心の中に残っていました。
創作がしたい。創作をするなら絶対に児童文学が良い。
今年に入って本格的に物語を書こうと決心した際、ふとワークショップのことが頭に浮かび、日本でも同じような企画があるのではないかと思ってスマホで検索したのが、日本児童文学学校を受講したきっかけです。
受講する前は、物語を書き始めるにはもう遅いのではないかと、少し後ろ向きになっていました。ですがこの学校に参加して、全国には私と同じように児童文学での創作を志す人や、社会人を経験されてから作家になられた方が沢山いるとわかり、同じ夢を持つ人とつながれるということが、こんなにも心強いものなのかと驚きました。私は毎月上京するのが難しいため、リモートの受講枠がなかったら参加できていなかったと思います。
もちろん講座の内容自体も非常に充実しています。第一線で活躍する先生方が創作の裏話を惜しみなく教えてくださいますし、事務局の赤羽先生から、受講生の疑問に沿ったおすすめの児童文学作品をご紹介いただけるのも楽しいです。孤軍奮闘していた時とはアクセスできる情報量が段違いでした。
また、講評パートは間違いなくこの学校の醍醐味だと感じています。私も先日自分の作品を講評していただいたのですが、仲間や先生から熱いコメントを頂戴し、胸がいっぱいになりました。自分にはない視点から作品の良い点や改稿ポイントに気づいてもらえるというのは、本当に面白いです。
講評を担当してくださった、しめのゆき先生から「ぜひどんどん書いたほうが良い!」と激励をいただいたおかげで、今からでも遅くないんだと自信がつきました。
これからも、書き続けようと思います。