講座ブログ

秋の一日講座 感想

ひと言も聞き逃せない講座 水沢せり

 
 まだまだ書き上げるだけで必死な身ですが、取材ってどうやるんだろうと気になっていました。
 そんな時、ツイッターで「取材・書き直しのコツ、教えます!」という講座があると知りました。
 
 取材というと、ドラマで見かける「メモを片手にお話を聞く」くらいしかイメージがありませんでした。ですがお話を伺って、そんな簡単なものじゃないんですね。
 
 現地に行って、主人公が経験しただろう、景色、音、匂い、温度を知ることで、自分の中に主人公が色づき、肉づき、息づく。
 それは、新たに出会った友人を、知るようなものなのかもしれません。友人が、親友になるほどに、知ろうと行動する。プロの情熱とバイタリティは、想像以上のものでした。
 
 だからといって、情熱を傾ければ傾けただけ、いい作品になるわけではないんですね。
 話の聞き方にしろ、執筆するにしろ、一定の距離を保つことが必要なこと。
 こだわりに引っぱられてもいけないし、取材したことを、書きすぎてもいけないという、書く姿勢についても、お話がありました。
 
 そしてなにより大切なこと。
 ノンフィクションに限らず、どんな作品を、どんな切り口で、だれに向けて書くのか。
 本当に自分が書きたいことはなにか。伝えたいことはなにか。
 
 編集者さんが、同人で書いている方は、人に読んでもらう意識が、薄いとおっしゃっていました。その通りで、「これは面白そう」が暴走して、収拾がつかなくなってしまうことがよくあります。
 取材を通じての気づきなど、全く知らない世界のことも勉強になりましたが、「だれに向けて書いているのか」が、きちんと意識出来ていなかったことに気づかせてもらって、ありがたかったです。
 
 講座の内容を全部理解できる日は、まだ先だと思いますが。
 今はまだ気づかない山ほどのプレゼントを、いつか全て開けたら嬉しいなと思っています。
 今日は、ためになる時間を、ありがとうございました。
2020/10/02