編集部だより

『日本児童文学』5・6月号☆

 機関誌部ブログをご覧のみなさん、こんにちは。山﨑です。

 

 ゴールデンウィークの最終日は「母の日」。離れて暮らす娘からプレゼントが届きました♪ 高級レトルトカレーとご当地“柿の種”! カーネーション柄のカードには手書きの近況報告と感謝の言葉。相変わらずの右上がりのくせ字から、元気をもらいました。ありきたりな言葉でも手書きの文字はあたたかくて、何度も読み返してしまいました♪ 

 

 『日本児童文学5・6月号』はお手元に届きましたでしょうか。

 

 表紙絵がとっても素敵です! 読書をする子どものアンニュイな表情に、つい見とれてしまいました。グリーンとブルーの淡い色合いや、色鉛筆のタッチの柔らかさに癒されます。目次のページにある《表紙のことば・千葉史子》は絵に立体感を持たせ、楽しみの幅を広げてくれます。

 

 詩はどちらも爽やかな五月の風を感じました。「青空の青」で“できたて”の“青空”の色を想い、「お茶」で香り豊かな緑茶が飲みたくなりました。

 

 絵童話「ピースケのいえで」は、とってもキュート! ドキドキするミドちゃんとおおらかなのぶちゃん。ピースケを含むぬいぐるみたちのこそこそおしゃべり。ほっこり笑顔になる絵童話です。絵の愛らしさに目も楽しませてくれます♪

 

 ノンフィクションで「カメ」を見る目が変わりました! “恐竜が生きていた時代に、カメがいた”のですね。そして恐竜博物館の薗田研究員のカメを研究し続ける姿勢や子どもたちへのメッセージが胸に響きました。

 

 掌編の二作品は、独特の世界観が楽しいです。掌編の短さでも入れ子構造がキラッと光る「図書室のねこ」、はたまた少年の想像力が爆走する「ヒーローは変幻自在」。両作品から“書く事を楽しむ、楽しみながら書く”、そんなメッセージを受け取りました!

 

 今号の特集“子どもの文学この一年”。多くの作品が紹介されています。恥ずかしながら、未読の作品ばかり……これから読まねば! と力が入ります。

 

 総論・翻訳の両方に取り上げられた翻訳作品『タフィー』『詩人になりたいわたしX』『わたしは夢を見つづける』はいずれも詩の形で書かれたYA小説。テーマは少し重そうですが、読みやすいということなので機会があったら手に取ってみたいと思います。

 

 絵本とノンフィクションで紹介された『二平方メートルの世界で』もぜひ読んでみたいです。

 

 詩・童謡では“社会的事象を文学作品に昇華させる作業は、後世に、事実だけでなく、当時を生きる人々の心模様をも伝えていく。”の一文に深く頷きました。

 

 評論・研究で挙げられた『かこさとしと紙芝居 創作の原点』は、もっと知りたくなりました。

 

 最近、児童文庫をよく読むようになり、気になっていた作品が次から次へと紹介されていてワクワクしました! ……読みたい本が多すぎる!!! 『大人も知りたいすごい児童文庫教えます』から読もうと思います☆

 

 2021年創作座談会「コロナ禍とネットワークと――どうつながるか」も、興味深く読みました。取り上げられている『青く塗りつぶせ』『Mガールズ』『みんなのためいき図鑑』、どれも面白そうです! 座談会での作品に対する感想はざっくばらんに語られていて、親近感が湧きます。自分だったらどう感じるだろうか……と頭の片隅におきながら作品と向き合う楽しさも生まれます。総論や児童文庫でも紹介されていた『#マイネーム』『セカイを科学せよ』『サバイバー』も、読みたい本リストに追加決定です!

 

 そして、ぜひおすすめしたいのが「プレイバック『日本児童文学』その9」。設問に対して8人の作家による回答が載っています。中でも私は灰谷健次郎氏の回答が刺さりました。“子どもたちが必要としている大人”が、45年前も今も変わっていないと感じました。大人になってだいぶ経ってしまった自分に向けられた言葉として受け止め、気持ちを引き締めました。

 

 連載の「ハロハロ」で“ハロハロ”の意味を知りました! と、近所のコンビニに行きたくなり、そわそわ……。いつか私も本場のハロハロを食べてみたい♪ 

 

 

 今号は短編募集の応募券付です。(“投稿作品賞”の応募券とお間違いないようにご注意ください!)締め切りは6月末ですので詳細をチェックして、ぜひご応募ください!

 

 

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【お知らせ】

★「日本児童文学」11・12月号 短編作品募集!

「日本児童文学」2022年11・12月号は特集「森へ川へ」を予定しています。それにちなんで、「森」または「川」をテーマにした短編作品を募集します!

 協会員内外、どなたでもご応募いただけます。ふるってご応募ください!

《作品・募集要項》

▼「森」「川」のどちらか一つを選んで応募してください。

【応募資格】どなたでも!!

      ただし、本誌5・6月号の「応募券」を同封すること。

【締め切り】2022年6月末日(消印有効)

【字  数】26字×161行(400字詰原稿用紙換算10枚程度・タイトル別)

     一人一編のみ

【応募方法】〒162-0825

      東京都新宿区神楽坂6-38 中島ビル502 日本児童文学者協会

      「日本児童文学」編集委員会宛

※「応募券」の同封をお忘れないようお願いします。

◎作品の選考は、編集委員会がおこないます。入選作は本誌に掲載し、所定の原稿料をお支払いいたします。

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 次回の「『日本児童文学 5・6月号』を読む会」の日程が決まりましたら、またご報告いたします☆

 

 山﨑

 

2022/05/09