講座ブログ

第50期 日本児童文学学校 感想③

学ぶって楽しい  儀武智子

 

 小学校の図書室で、下校のチャイムが鳴るまで好きな本を読んだ楽しいひととき。「もしも、いつかこんなお話を書けたらすてきだろうな」

ようやく子育てのゴールらしきものが見え始めてきた頃、遠い昔にちらりと夢見たことが頭をかすめるようになりました。

我ながら無謀だと思いながらも、なにかしら書いてみようとトライしてみましたが、読むと書くとでは大違い。手も足も出ませんでした。

「小説の書き方指南本」を読んでみても今ひとつピンと来ず、ネットで同様の情報を検索してみても、自分が求めているものとは違う気がしました。小説講座の類も、住んでいる地域には残念ながらありません。そんなときに「日本児童文学学校」開催の小さな記事を新聞で見つけたのです。

私にとって初めてのオンライン講座でしたが、受講当日は事務局の皆さまや先生方のおかげで、戸惑うこともなく参加することができました。

前半の赤羽先生のお話は、プロの方がここまで教えてくださるのかと、背筋の伸びる思いで拝聴しました。「読み手である子供の特性を考える」「思い出ではなく思いを伝える」というのは心にしみる言葉でした。後半の作品講評では、ほかの受講者の方々の作品を読ませていただけたことも、たいへん勉強になりました。しめの先生の講評に、なるほどとうなずいたり必死でメモをとったりと、気づけばあっという間に時間が過ぎていました。講座終了後の雑談タイムも楽しいものでした。学校と名のつく場所を卒業して数十年。何かを学ぶために、またこうして年齢も性別もちがう多くの方々と時間を共有できることをうれしく思いました。地方にいても日本各地の方々とつながれる時代になったんだな、と改めて感じ入りました。

この講座でたくさんのことを学びながら、半年後には小さな作品をひとつ仕上げて、子供の頃の自分に「こんなの書けたよ」と見せてやりたいです。

2022/05/06