リモートも良き! もとまり
窓の外に澄み切った青空が広がる冬の午後、自宅リビングから初のリモート合評会に参加した。
講師は、驚きのペースでユニークな作品の数々を世に送り出している超人作家、濱野京子さん。対する受講生は、東北から関東まで、各地より集いし七名。
各作品15分ずつの講評と質疑応答。30分のフリートークも含め、2時間半の合評会は息もつかせぬ早さであっという間に終わった。
リモートなので、作品の解釈を巡ってしわしわの原稿を握りしめて殴り合うようなこともなく(対面合評会でもそんなことはないです)、疲れたけれども、とても充実した楽しい合評会だった。
自分の作品への講評は、やはり本当にためになった。小さなことでも、作品のリアリティを毀損するかもしれない部分などを指摘していただけたことも大変ありがたかった。
特に心に残ったのは「熱い思いで書いて冷めた目でチェックせよ」「自分の書く言葉を疑え」という濱野さんの言葉。
腑に落ちつつも、この言葉の真意が身に染みてくるのはもう少し先かもしれない。
内容的には大変濃く、ハードだった2時間半。しかしながら、自宅からのリモートだとやはりリラックスできて、また、物理的には離れているにも関わらず、参加者の皆さんとの距離を対面合評会より近く感じた。これには個人差があるかもしれない。美味しいものを食べながら楽しい打ち上げができないのは本当に残念だけれども、普段は参加しにくい遠方の方や小さなお子さんのいらっしゃる方も参加しやすくなったのではないだろうか。フリートークタイムには、かわいいご家族が顔をのぞかせた参加者の方もおられて、講評後の解放感も手伝って、ほんわかとした気持ちになった。
今回、新しい試みを企画し、当日の滞りない運営に尽力いただいた事務局の皆さん、また、多忙な中、講師を引き受けて下さった濱野さん、そして作品に忌憚なき意見をいただいた参加者の皆さん、大変お世話になりました。ありがとうございました。