講座ブログ

一日講座

まずは、第一歩!     よしだちなつ

 

初めて「一日だけの絵本学校」に参加したのは、2012年6月のこと。

講師は、川北亮司さん、そして長谷川知子さんでした。当時、私はまだ保育士を目指す学生で、絵を描くことを仕事にしようとは考えてはいませんでした。描くことは昔から大好きでしたが、自信もなく、想像もつかないので、遠いもののような気がしていました。しかし、そんな時に、絵本の世界にグッと近づけてくれたのが、この一日講座でした。

今思えば、この「行ってみる」ことこそが、私の第一歩だったのだと思います。

初めて講座に参加し、プロこそ、相当な努力をしていることを知り、自分の努力の足りなさを思い知りました。長谷川知子さんは、何度も描きなおしたという、貴重な原画を持ってきて実際に見せてくださいました。

この日が着火剤となり、続いて、間中ケイ子さん、内田麟太郎さん、藤本ともひこさん、浜田桂子さん、木村研さん、西巻茅子さんの講座にも足を運びました。一日講座では出版社の方の話も直接聞けたこともあります。幼稚園は死ぬほど忙しかったですが、合間を縫って文学学校に通ったこともあります。どの日も夢中になって聴きました。講座の後に作家さんたちと直接話せることも、魅力でした。

挑戦し始めたものの、なかなか形にならないことが多く、何だか、ずーっと、もがいていますが(笑)少なくとも勝手に絵本の世界を遠ざけていたあの頃よりは、希望を捨てず挑戦する生き方のほうが私は幸せです。作家さんとの出会いも増えました。様々な努力の道のりを教えていただき、それが励みとなっています。プロこそ量をこなしているという事実、そして、見ている人は見てくれている、という実感が、今でも私の背中を押してくれます。

西巻茅子さんは、こうも言っていました。「自分で楽しいと思って描くものでなければ絶対に良い絵本にならない」

 

2019/02/23