〈平和〉と聞いて思い浮かべたあの本 ③竹内早希子さん

子どもと平和の委員会

委員会メンバー紹介③ 竹内 早希子さん 

『すずはもうならない』 著・真尾悦子 (金の星社)

 

竹内早希子と申します。主にノンフィクションを書いています。児文協の会員歴一年。昨今の情勢に危機感を覚え、平和のための活動も入会理由のひとつです。

 

自分の原点は『すずはもうならない』(真尾悦子著 金の星社 1983年刊:実話をもとにしたフィクション)である。

小学校2年、図書の時間に偶然手に取ったこの本によって私は沖縄戦を体験した。子どもは物語を〝体験〟するのだ。

艦砲射撃によるすさまじい爆発、死体を踏み込えながら進む血と泥の道、家族を失いひとりぼっちになる主人公すず。この読書体験が自分に与えた影響は大きい。

話題の映画『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』はベトナムで殺戮に加担した兵士を描く。監督は語る。「子どもに観てほしい。映画で仮のトラウマを体験し、疑似体験の傷から防護膜を張ってもらいたい」原作は児童書だ。

戦争の正体はかくも陰惨なもの。トラウマが〝仮〟のままであるために今、全力を尽くそう。