〈平和〉と聞いて思い浮かべたあの本 ①指田和さん
委員会メンバー紹介① 指田 和さん
『一年一組 せんせいあのね こどものつぶやきセレクション』
選者・鹿島和夫 画家・ヨシタケシンスケ(理論社) / 子どもの詩
ヒロシマや被災地を取材し、ノンフィクション作品を書いてきました。
厳しい取材もある中、いつも私の心の支えになってきたのは、現地の子ども達との温かい交流でした。
特に東北の被災地では、避難所で出合った小学生達のこんな声が心に残っています。
「とにかくぼくたち、遊びたいんだよ!」。好きな食べ物は? と聞くと「お母さんが作ってくれる煮魚の目ん玉のところ」。
夏、七夕の短冊に書かれた「⚪︎⚪︎ちゃんのお母さんが早く見つかりますように」の切ない願い(津波で母親が行方不明の友を気づかって)。
〈当たり前の日常が送れることこそ平和〉と教えてくれたのは、あの子達でした。
『一年一組せんせいあのね こどものつぶやきセレクション』のことばたちに、私は東北の子ども達の声に重なるものを感じます。状況は違えど、明日を見つめ、だれかを思うやさしい気持ち。何気ないのに、〈平和・幸せ〉を深く考えさせてくれる一冊です。