実りの多い贅沢な時間(こと さわみ)/第51期児童文学学校
児童文学学校の存在を知ったのは、50期の募集が始まる前でした。面白そうだな、と思ったものの、新しい環境に飛び込む勇気が持てず、見送ってしまいました。
でも、50期の方たちのブログを読んでいるうちに「やっぱりやりたい」が勝って51期へ。なので、このブログも参加を迷っている人の背中を押すものになったらいいな、と期待を交えながらつづります。
というのも、参加してみて「良かった」と思うことの連続だから。
まずは初回の「書く人は書くことでしか幸せになれないから、みんなで書いて幸せになりましょう」という後藤先生の言葉で、一気に気持ちが楽に。公募に落ちるたびに自分へのダメ出しをくり返し、「創ることが楽しい」を「私なんてダメだ」が上回ってきていましたが、フウっと肩の力が抜けました。
また、初めて書いたという方も多いのに、みんなの作品がすごく面白い! いろんな着想があって、いろんな表現の仕方があって、それぞれに伝えたいことも違っていて……創作って奥が深いなあと感動。講義では、先生たちが経験から得てきた役立つ情報を、惜しげも無く具体的に教えてくれる! 講評時は、先生たちの指摘が参考になるのはもちろん、受講生同士も、すごく柔らかく的確に感想を伝えてあっていて見習うことばかり。
7月には自分も講評を受けましたが、設定の曖昧さや、そこから生じている表現のズレにも丁寧にコメントをいただき、とても実りの多い贅沢な時間でした。描写で説明するというのがずっと苦手だったので、それができているとしんや先生から言っていただけたことが何よりも嬉しかったです。
講座後のブレイクタイムも楽しみで、落選した時にどう立て直してきたか、なんて混みいった質問にも丁寧な返答と励ましの言葉をもらえて、やっぱり私も頑張ろう!と奮い立ちました。この時間がずっと続けばいいなあ、と何度思ったことか。あと2回で終了なんて、寂しい限りです。
私はこのたびポプラズッコケ文学新人賞を受賞することができ、来年には(順調にいけば)念願の本を出せることになりました。ずっと願ってきた受賞でしたが、皆さんと時間を共有している今で良かった、と心から思います。この学校の扉を開いたからこそ、幸運が舞い込んだような、勝手な縁?ご利益?も感じています。切磋琢磨していける同期ができたことも、とても嬉しいです。これからも、皆さんよろしくお願いします。51期に参加して本当に良かったです。
(ことさん、ご受賞おめでとうございます! by事業部)