「今の児童書 私の推し」第4回かわのむつみ
こんにちは。今月バトンを受け取ったのは、かわのむつみです。
第3回目のいとうみくさんの推し本は、 「今の児童書 私の推し」 第3回 いとうみく
『シタマチ・レイクサイド・ロード』濱野京子・作(ポプラ社)でしたね。
はい~、おもしろかったです。この本、一気読みではなく実は電車の中(片道20分×9日間)で
読みました。おかげで、本を読んでいる途中で顔をあげたら、通学時間の高校生がいて…
その子たちの日常と本の中に登場する文芸部の高校生たちのイメージがかさなり、
より物語に浸れました!
さて、今月の推し本を紹介させていただきます。
牧野節子さんの『あこがれのユーチューバー』(国土社)です。
牧野さんは、20年以上前ですが私がはじめて児文協の門をたたき創作教室に通ったときの講師の先生。
『星にねがいを」(偕成社)『童話を書こう!』(青弓社)など推し本多々あるのですが、
今回の推しは『あこがれのユーチューバー』の主人公、ラッパーにあこがれる小4の男の子、俊です。
その俊のおじいちゃんは、寄席やホールで仕事をしている紙きり芸人、波砂美家気楽で、
そして、俊の友だち英太は、その波砂美家気楽にあこがれているという三つ巴の構図。
文章の合間に登場する、韻を踏んだラップ音楽! おもわず体をゆらしてしまいますし、
挿し絵の影絵のイラストも魅力。その影絵を真似して紙きりに挑戦してみようかしら! という気にも
なりました。
私事ですが、ラップ好きの子が知り合いの子(中3)にもおりまして…、近くの神社に夜、ラップ好きの子が
集まって練習するそうで、スマホのアプリで作曲し、その曲にあわせて、ラップを歌うとのこと。先日
「ちょっと歌ってみてよ!」と言ったら、「ぜってい、やだよ!」と言いながら、みごとに歌ってくれました。すごいわ~。
次回11月の担当は、鳥野美知子さんです。お楽しみに!
『あこがれのユーチューバー』(国土社) 牧野節子・作 はせがわはっち・絵
https://www.kokudosha.co.jp/search/info.php?isbn=9784337336599