111、勝手に“合併号”です~お墓のことなど~(2023,8,10)

理事長ブログ

【猛暑お見舞い申し上げます】

・今更な話題ですが、今年の夏の暑さは尋常ではないですね。僕の住んでいる坂戸市というのは、埼玉県のちょうど真ん中辺にあって、暑くて有名な熊谷とは背中合わせ、少し前に「全国一の気温」を記録した鳩山町は、すぐ隣です。ですから、東京都心に比べても、2、3度くらい暑い日が多く、エアコンがなかったら、ほんとにどうすんだろうという感じです。

暑さのせいでもありませんが(多少あるかな?)頭が回らず、5日のブログを飛ばしてしまい、今回は週刊誌ではありませんが、5日と15日付けを一緒にして、「夏休み合併号」にさせていただきます。

来週16日には新美南吉記念館の会議で愛知県半田に向かい、その日は名古屋に泊まって、翌日山口県防府の那須家にうかがいます。昨年からお預かりしている資料の返却を兼ね、また那須さんの原稿などの貴重な資料を将来的にどのように保全、保管するかといったご相談もさせていただく予定です。著作権管理委員の津久井惠さん、宮川健郎さんも一緒で、今回はポプラ社の千葉社長や編集部の方たちも同時期に防府に行かれ、ご一緒に那須さんの納骨堂にお参りさせていただくことになります。さすがに日帰りは無理なので、その日は防府に一泊、名古屋と合わせて2泊3日になりますが、また新たな台風などに遭わないことを祈っています。

【さて、お墓の話ですが……】

・さて、きわめて私的な話になるのですが、お盆にちなんで(?)お墓の話などを。というのも、僕も70歳を過ぎて、自分がいなくなった後のことを考えない、というわけにはいきません。ひとつは葬儀のことで、僕も事務局長時代から、協会の先輩たちの葬儀をいろいろ手伝ってきました。その経験から言えることは、何も決めずにいると、困るのは家族、ということです。例えば、古田足日元会長の場合は、“事前”に、文恵夫人と僕と川北亮司さん(当時協会の理事代表でもあったかと思いますが、早稲田の後輩で個人的にも古田さんとは親しく)とで、かなり綿密に「いざという時」の相談をしていました。無論、古田さんがまだまだお元気な頃です。変な話ですが、決めるべきことを決めておかないと、どうしても葬儀屋さんに全面的に任せる形になり、出費が重なることになります。

今はコロナのこともあり、家族葬という形がむしろ一般的になっていますが、何年か経てば、そうでもなくなるでしょう。そんなこともあり、僕は70歳になったら、地元の大手の葬儀社に、カミさんと息子を連れて相談に行き、予算もはっきり示して、その範囲内でどんなふうに葬儀をするか見積書を作ってもらおうと考えていました。ちょうどコロナになってしまい、まだ実行していませんが、今年の内には実現したいです。

・もう一つ。僕のような地方出身者は、お墓の問題があります。葬儀については、僕も「できれば、こんなふうに」というのが多少ありますが、お墓については、「どうでもいい」というのが正直なところです。とはいえ、何年か前に見送った犬のように、遺骨をピアノの上に置いておく、というわけにもいかないでしょうから、これも目途をつけておく必要があります。

僕の自宅は、先にも書いたように、埼玉県の結構奥ですから、割と近い所に、霊園などがそれなりにあります。一番近い霊園は、偶然ですが、宮川家のお墓があり、5年前に亡くなられた宮川ひろさんが、先に逝かれたお連れ合いと共に、眠っておられます。一度そこに行って、値段なども調べてみたことがありました。

ただ、これについては、葬儀についてほどの明確な意思がなく、基本、上記のように「どうでもいい」というのが本音です。海に遺骨を撒けとか、お墓の代わりに樹木という形もあるようですが、海にも木にも、まったく思い入れがありません。なので、家族に一番負担がかからない形を模索する、ということでしょうか。それにしても、僕ら団塊の世代が消えていくピークは、10年後あたりになるでしょうから、あまり混まない(?)うちに決めておきたいですね。

【この間のあれこれ】

・前のブログからほぼ半月あったわけで、「暑かった」というだけでなく、いろいろありましたね。78年目の「8月6日」、広島出身の岸田首相の式典でのスピーチは無内容極まりないものでしたが(政治的立場から肝心なところに切り込めないというのはしかたないにしても、もう少しなんとかならないものでしょうか)、市長が「核抑止論」に対してかなり強い口調で批判したのは、あっぱれと思いました。

それと、今年も戦争や原爆に関わる児童文学作品が何冊か出されましたが、朽木祥さんの『かげふみ』(光村図書)は、僕はこれまでの朽木さんの原爆を題材にした作品と比べても一番心に残る作品でした。ネットの『ベルマーク新聞』8月号に書評を書きましたので、よろしければ見てください。ファンタジーで、「集大成」という言葉は現役活躍中の朽木さんには似合わない言葉ですが、そんな感じすら受けました。

・林真理子さんが、日本文藝家協会の理事長はともかく、日大の理事長に就任された時は相当びっくりしましたが、アメフト部の大麻問題、「大変だな」というのが、率直な感想。こういう言い方は不謹慎かもしれませんが、こういう立場を経験することが作家として無駄にならないだろう、という思いもあっただろうと推察しますが、言いたいことが言えないというストレスはかなりのものだと思います。真価が問われるのはこれからですね。