国際部主催 2月23日オンライン交流会報告 大橋珠美
ヨーロッパの平和教育と児童文学を考える―イギリス、ドイツ、イタリアから
日時: 2026年2月23日(日)19:00~21:00 ZOOMによるオンライン方式 参加無料
参加者55名(うち会員21名、非会員34名 計55名)
前回アンケートからの「ヨーロッパの平和教育について、もっと知りたい!」という声を受け、今回は、イタリア〈佐藤まどかさん—作家〉、イギリス〈長友恵子さん—翻訳者〉、ドイツ〈那須田淳さん—作家〉の3つの国の平和や難民問題について、児童文学や絵本また学校や社会ではどのように伝えているかを中心に、それぞれの国の状況をお話しいただきました。
参加者の皆様には、事前に課題本を読んでいただくようお願いしました。
【今回の課題本】
佐藤まどかさん(イタリア)
・『キミの一歩イタリア 夢につながるうねうね道』(佐藤まどか文、あかね書房)
長友恵子さん(イギリス)
・『せんそうがやってきた日』(ニコラ・デイビス/作 レベッカ・コッブ/絵
長友恵子/訳 すずき出版)
那須田淳さん(ドイツ)
・『おとうさんのポストカード』(那須田淳作、中村真人監修 講談社)
【感想】
ヨーロッパでも、やはり移民難民の問題が政治や経済そして生活に影響する状況を引き起こし、少なからず子どもたちを取り囲む環境にも影響を及ぼしていることが感じられました。
しかし、イタリアのインクルーシブ教育〔自分と違う人がいて当たり前という受容力を持つ社会〕、イギリスのCitizenship〔多様性、多文化性の中でイギリス人としての価値観の重要性を学ぶ市民教育授業〕、ドイツのzibilcourage〔少数の人の意見にも耳を傾ける、市民の勇気〕等、それぞれの国が、自国主義に陥らず他を受け入れて未来を築いていこうという教育を打ち出しているというお話しには勇気を得ました。ともすれば閉鎖的な考えや内向きな思考に陥りやすい昨今、小さな声にも耳を傾け、国境を越えて、対話していくことが今、必要とされていると実感しました。
さらに、個人として未来へのビジョンを持ち、受け身でなく自発的に社会に参加しようとする人間を育てる対話型、ディスカッション型の教育は、これからの日本で、ぜひ展開していってほしいと思いました。
「あなたの居場所はない」という排外主義やいじめや差別が、戦争へとつながるのだという意識、“状況の傍観者”にはならないという意志は、どのようにして育てていくのか、交流会に参加してあらためて自問する機会となりました。(大橋)