動画第六回目「作家が作家に…ほんまちひろ×加藤純子」全文起こし1/3 みっつめの質問まで

子どもと読書の委員会

おでんプロジェクト動画、第六回目の今回は、ほんまちひろさんの登場です!

この動画をすべて編集してくださっているほんまさん。詩人で画家さんなのに、動画まで編集? え、ぬいぐるみも作るの? いえいえ、それだけじゃないんですよ。

ぜひ、ごらんくださいね!

 

動画の文字起こしを提案くださったのも、ほんまさんです!

すばらしいことをいつも考えてくださるんですよ^^

インタビューの全文を3回にわけて掲載していきます。

※無断転載やご使用はご遠慮ください。

 

●ほんまちひろ×加藤純子(聞き手)

●『同声(混声)のための まちの音』(ほんまちひろ・詩 寺嶋陸也・作曲 音楽之友社)

◇動画作成/ほんまちひろ

 

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タイトルコール

 

作家が作家にきいてみた おでんの具は なにがいいですか?

 

【はじめに】

しめのゆき:みなさま、こんにちは。日本児童文学者協会、子どもと読書の委員会です。子どもの本を書く作家ってどういう人たちなんだろう。その秘密を、作家同士のおしゃべりの中から探る新企画。

「作家が作家にきいてみた おでんの具はなにがいいですか?」

第6回目の秘密を語ってくださるのは、詩画家のほんまちひろさん。

きいてくださるのは、児童文学作家の加藤純子さんです。

では加藤さん、よろしくお願いいたします。

 

加藤純子(以下カ):インタビュアーの加藤純子と申します。今回はまずこちらの合唱曲、『まちの音』について、ご紹介させていただきます。

この本のその、作詩をお書きになったのがほんまちひろさんです。

で、今夜はいくつかご質問して、お話ししていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 

ほんまちひろ(以下ホ):お願いします。

 

【本(楽譜)の紹介】

ホ:『同声(混声)合唱とピアノのための まちの音』ほんまちひろ 詩、寺嶋陸也 作曲、音楽之友社。で、こちらが、中は、楽譜の本です。はい。で、6曲、合唱曲が入っています。この初演の時の動画が、YouTubeにもございますので、ぜひご視聴いただければと思います。

 

【朗読】

ホ:『まちの音』より、「窓」を読みます。

 

「窓」

夕焼けは オーケストラ

星空は 合唱団

雨の日は 屋根も葉っぱも

リズム刻んで

 

朝やけは 僕が歌うよ

青空は ブラスバンド

うちの窓から 晴れた日は

富士山が見えるよ

 

以上です。

 

【ひとつめの質問】

 

カ:えと、それではね、最初の質問です。

ホ:はい。

カ:えっと作詩をしながら、気をつけてることってなんでしょうか?

ホ:詩を書くということですよね?

カ:そうです。

 

ホ:あの、それ……あの、この『まちの音』の詩を書く時は……なんだろう? 普段の心持ちで書きました。はい。いつもの感じ、いつもの感じっていう。

カ:すごいなんかざっくりした感じの(笑)こう、お答えなんですけれど。

ホ:ええ(笑)。

 

【ふたつめの質問】

カ:あの、日常からいろいろ、音っていろんなところからきこえてきますよね。あの、意識しないと通り抜けちゃうのが、意識してきこうとすると、いろんな音ってきこえてくると思うんですけれど。なんか、何の音が一番気になりますか?

ホ:好きな音?

カ:うん。

 

ホ:あの、私、4時半とか5時に起きることがあるんですね。

カ:朝?

ホ:朝。そうするとあの、窓を開けると、ま、静かに開けるんですけど。そうっと窓を開けると、遠くのほうから鳥の声がきこえてきて。そう、あの……なんていうんですかね。とおーくから、きえてくるんですよ。ウグイスの声とか。で、その、それをきくのが好きです。別に鳥の声、この合唱曲の中にはないんですけど。そういうのが好きですね。

 

【みっつめの質問】

カ:で、なんかあの、全体を通して、私は作詩の中でその、色を感じるんです。どの作詩の中にも。で、それって、音と色。それからあの、感性とか嗅覚。そういうことで日常っていうのをとらえる人ですか?

ホ:そうですね。あの、ありがとうございます。そうかもね。

カ:笑。

 

ホ:そうかもしれないですね。あの、すごいこう、切り分けてないんですよ。だからあの、たぶん動物が……私がすごい目指してるというか、憧れてる感覚は、野生動物が食べられるものと食べられないものを見分けてるじゃないですか、野生動物って。なんかどうやって、教わっているのか本能的なものなのか、ちょっと私には分からないんですけど。なんとなく、これ食える、食えない、食える、食えない、みたいな感覚ってありますよね。で、あの。言葉とか、絵とかかく時も、自分の中で食えるものっていうのをすごく大切に思っています。

だから、たぶんそこには色彩もあるし。食べるってすごい大事なことだし。でも言葉って、結局読むってことは体内に入っちゃうことだから、やっぱり食べるって思ってもいいのかも、と思ってます。