150、岡山セミナーに行ってきました(2024,11,25)

理事長ブログ

【岡山に】

・2日前になりますが、23日の土曜日、岡山で、協会のセミナーがありました。協会では、基本、東京とそれ以外の開催地で、交互に秋に公開研究会を開催しています。地方開催の場合は、「児童文学セミナーin岡山」というふうに、「セミナー」と名づける場合が多いわけですが。

地方開催の場合は、二日間にわたる場合もありますが、今回は一日のみ。午前中に分科会を行い、午後から全体会という、今までにないパターンでした。その全体会では、「児童文学と子どもの権利」をテーマに、講演に名古屋大学の内田良さんをお迎えし、その後で作家3人によるシンポジウムというプログラムでした。

・なので、分科会に出るには、当日の出発では無理なので、僕は前日の22日に岡山に向かいました。着いたのが5時過ぎだったので、もうかなり暗くなっています。ホテルは駅からほど近く、すぐ方向は分かったのですが、駅前が工事中で塀に囲まれていて、見えているその通りになかなか出ることができません。なんだか、カフカの「城」を思い出しました。

【当日は】

・会場の就実大学(セミナーを大学を借りて行う、というのも、僕が体験するのは初めて。“昔”は結構あったらしいですが)は、岡山駅から山陽本線で一駅の西川原という駅の目の前。土曜日は大学は必ずしも休みではないと思いますが、祝日ということもあってか、(参加者以外の)学生の姿はありませんでした。僕はC分科会の「子どもと本をつなぐ~司書の立場から~」に参加しました。A分科会の、村中李衣さんの話も聞きたかったのですが、学校図書館先進地の岡山の、司書さんの話をこの機会に聞きたいと思ったのです。

講師はお二人で、岡山の市立図書館の方と、岡山市内の中学校の学校司書の方。詳しい話は書けませんが、「さすが」と感服しました。「さすが」の中身は、公共図書館や学校図書館の取り組み、それを支える制度的な面がとてもしっかりしているなという「さすが」と、司書のお二人が、ご自分の仕事に誇りと情熱をもって取り組んでいる、その姿勢への「さすが」という思いでした。特に、佐久間さんという中学校の学校司書の方は、当然いろんな子どもたちに対応するわけで、勧める本も、中学校だと児童書とは限りません。その引き出しの多さは相当な不断の努力に支えられているはずで、「プロだな」という印象でした。

・そんなふうに話を聞いていたら、セミナーの運営の中心になっている岡山支部の小郷さんが、教室の入口の所で、僕を呼んでいます。なんだろうと思って出てみたら、新幹線が事故で遅れていて、午後の講演をお願いしている内田さんが遅れそうだというのです。

結局、この件は、スタッフの方たちが相談して、シンポジウムと講演を逆にして、という形で、なんとか事なきを得ました。

【僕の感想(感慨?)】

・セミナーの詳しい内容は、組織部のブログなどでもされると思いますが、今回のセミナーは、僕にとってある意味記念すべきイベントとなりました。これは夜の懇親会の挨拶でも話したのですが、僕は29歳で協会の事務局員になってから、こうしたセミナーなどのイベントを随分経験してきたわけですが、初めて今回、企画にも、準備にも、まったく関わらなかったセミナーでした。地方開催の場合、東京のスタッフや事務局と、地元のスタッフの連携ということが求められるわけですが、これはなかなか難しい面があります。そんなこともあり、今までは、そこに何らかの形で関わる(というか、つい口出しをする)ことが多かったわけですが、今回はその必要を感じませんでした。ですから、まったくの“お客さん”として参加したわけで、新幹線の遅れのことはともかく、運営面では、本当に安心して見ていられました。岡山支部の皆さん、セミナー担当の組織部の皆さん、岡山と東京をつないだ榎本秋さん、誠にお疲れさまでした。