148、メガネがない?(2024,11,6)

理事長ブログ

【新美南吉童話賞の選考で】

・新美南吉童話賞の選考で、一昨日、愛知県半田市の新美南吉記念館に行ってきました。例年のことですが、この賞は部門が多く、通常の創作が、一般のほかに、中学生、小学校高学年、低学年と四つに分かれ、かつ南吉作品へのオマージュ作品という部門も含め、5部門に分かれます。事前に読んで評価を送るのですが、名古屋までの新幹線の中で、読み返していくのが毎年のことです。

今年から、富安陽子さんに代わって、村上しいこさんに選考委員に加わっていただきました。南吉といえば、どうしても「ごんぎつね」のイメージで、“悲劇の作家”みたいな印象があるのですが、必ずしもそうではなく、南吉自身、落語なども好きだったようで、結構ユーモアやエエスプリの効いた作品も、少なくありません。その意味では、村上しいこさんが選考委員になってくださったことを、南吉さんも喜んで?いることでしょう。

もっとも、こう書くと、今度は逆に、村上さんがいかにも“喜劇の作家”みたいな感じになるのですが、今や村上しいこさんの作品世界は、さまざまに広がっています。それでも、特に小学生や中学生がしいこさんの作品に触発されて、楽しい作品を書いてくれることが期待されます。というのは、意外に、というか、そういう作品が少ないのです。というより、一般的に、悲しい話、しみじみとした話の方が、話の結末をつけやすい面があり、短編のコンクールで、笑える話、楽しい話にお目にかかるというケースは、稀といっても言い過ぎではないような気がします。

【さて、メガネの話です】

・上記のように、名古屋に向かう新幹線の中で、そして名古屋から名鉄で半田に向かう電車の中で、僕は、候補作品を読み返していました。知多半田の駅に着き、待ち合わせまで少し時間があったので、ホームのベンチでも、続きを読んでいた、はずなのです。

新美南吉記念館の館長さんである遠山さんが迎えに来てくださり(記念館は、駅からはそれなりの距離があります)、車に乗って、ふと気がつきました。「メガネがない……」。僕は(もちろん老眼鏡ですが)いつもメガネはひもをつけて首にかけています。あれっと思って、ポケットや荷物の中を見てみましたが、ありません。さっきのベンチ? それとも電車の中? 後で確認するしかありません。

老眼はかなり進んでいて、メガネがないと、選考委員会も困るわけですが、僕は大体よく物を失くしたり、忘れたりする人なので、予備のメガネを用意していました。というか、老眼が進んだので、少し前に何年かぶりで、メガネを買い替えたので、古いのを予備として持っていったわけです。

・選考委員会の帰りに、知多半田の駅で、ベンチを確認したり、電車への忘れ物を確認してもらいましたが、「ありません」とのこと。念のため、翌朝もう一度電話してみましたが、やはり出てきませんでした。

これまで、何度かメガネを失くしていますが、例えばお酒を飲んで、帰りのタクシーに忘れるとか、少なくともどういうパターンで失くしたのか、というのははっきりしているのですが、今度ばかりは、途中まで候補作品を読んでいたわけですから、その間は確かにメガネがあったはずなのに、どこでどんなふうに失くなったのか、さっぱりわかりません。南吉なだけに、「キツネにつままれた」とか言ってる場合じゃないでしょうが(笑)、幸いなことに? 買い替えて間もないので、保証期間の間は半額で同じ眼鏡を購入することができます。まあ、進んでいるのは、老眼だけではないということでしょうか。

【岡山セミナーが】

・先に書いたように、昨日事務所に寄って聞いたところでは、11月23日の岡山セミナー。ほぼ定員が埋まったようですが、まだ申し込めると思います。特に西日本の会員の方や読者の方、一日だけのセミナーですが、盛り沢山のプログラムですので、今からでも、ぜひご参加を!(詳しくは、ホームページで)