138、電話での問い合わせのことなど(2024,7,25)
【104の廃止】
・挨拶にもなりませんが、毎日暑いですね。パリオリンピックも始まりました。今朝、テレビを見ていたら、パリの選手村の部屋にはエアコンがついてないとのこと。びっくりしましたが、あちらは湿度がそれほどでもなく、一般家庭ではほぼついてないとのこと。改めて、日本の蒸し暑さを感じました。
・さて、少し前の新聞に、104の電話番号案内が廃止になるというニュースが載っていました。「へえーっ」と思いましたが、確かにここ10年くらい(?)利用したことはありません。改めて新聞を確認すると、「直近の利用はピーク時の60分の1以下に落ち込んでいる」とのこと。
以前、協会の事務所で104を使うケースで覚えているのは、「県別・ふるさとの民話」の二次使用の申請が来て、著者と連絡を取る時のこと。このシリーズは、協会創立30周年記念として企画されたものですから、(全巻が完結するまで何年もかかりましたが)もう50年ほど前に出た本です。県別の作品集としては、創立50周年の際に企画された「ふるさと童話館」もありますが、こちらは執筆者の大半が協会会員です。ところが「ふるさとの民話」の方は、県にもよりますが、地元の民話研究家のような方たちにかなり協力をお願いしたので、多分半分くらいは会員以外の著者なわけです。
・ところが、というのもおかしいですが、このシリーズは、今まで出された協会の編纂図書の中でも、一番二次(的)使用が多いと思われるシリーズで、いまだにときどき使用申請があります。一冊の中に三十くらいの民話が集録されていて、伝説、民話、中には著者が新たに発掘した話もあります。これらの中の話を例えば地元のラジオで朗読したいといったケースが多かったと思いますが、地元の自治体から、冊子にしたいといった依頼など、様々です。それに許諾を出すためには、当然著者の同意が必要です。ところが、なにしろ出版から時間が経っているので、特に会員以外の場合は、ご本人がご存命かどうかすらもわかりません。
そこで、まずは(出版時の住所はわかりますから)、104に、「埼玉県坂戸市西坂戸の藤田のぼるさん」というふうにして電話番号を聞くことになります。それで出てこない場合、ご本人が亡くなっているかもしれないので、この住所で「藤田さん」という番号がないかどうかを聞きます。それもダメとなると、基本諦めますが、ちょっと珍しいような姓の場合は、同じ市内でその姓の人がいないかどうかまで聞く場合もありました。そんなに何十回もあったわけではありませんが、3回に1回くらいは、「当り」があったのではないでしょうか。僕の記憶では、104の電話に出る人は(ほとんど女性だったように思いますが)とても親切な感じで、わからない時も「残念ながらわかりません」というニュアンスで伝えてくれたような覚えがあれます。
・これだけ時間が経つと、今やむしろ著者(もしくは継承者)と連絡がつかないほうが多いわけですが、
「だから許諾できない」というのも杓子定規ですし、ほとんどの場合、ご本人(もしくは継承者)は、後から聞いたとしても、ご自分の作品をそんなふうに使ってもらうことはウェルカムだと思うので、基本、協会の責任でOKを出しています。ただ、作品をそのまま朗読したり、冊子に載せたりという場合は問題ないのですが、それを原作にして劇にするといった「変形」を伴う場合は、果たして(本人に代わって)許諾していいかどうか、やや悩みます。つい最近も(「青森県の民話」だったか)そうしたケースがあり、台本を送ってもらってチェックしたうえで許諾を出しました。
【郵便料金の値上げも】
・さて、この秋には、郵便料金の大幅な値上げも予定されています。電話、郵便といったアナログな通信手段がどんどん退行していくのは、果たしてやむを得ないのかどうか。ネットの便利さは確かにありますが、何かわからないことがあって問い合わせたいといった場合、電話やネットでたらいまわしにされ、結局聞きたい相手にたどり着けないといった体験は、多くの人が持っているのではないでしょうか。
たまたま、この前、事務局の原さんと、電話の問い合わせなどに一つひとつ答えることの大変さという話になり、それは経験上よくわかりますが、なんとか聞いてくる相手にフィットする対応が続けられるよう、工夫できればと思っています。