岡山セミナー通信 No.7 ~おもてなし猫~

組織部

日本各地には、「おもてなし猫」として活躍する猫がいます。今回ご紹介するのは、「備中松山城」と「夢二郷土美術館」の猫たち。

 


備中松山城 猫城主・さんじゅーろー (雄猫・推定9歳)
岡山県高梁市臥が牛ぎゅう山に立つ備中松山城。この城を守っているのが、「猫城主さんじゅーろー」。西日本豪雨直後の2018年7月に現れ、すみ着いたそうです。標高 430mのこの天空の城に、どうやってたどり着いたのかと、驚くばかり。
私が撮影したのは、5年前の2019年5月。以後、新聞でその活躍ぶりを目にするたびに、「お元気でしたか!」と、ほっとしています。シャトルバスが道のり途中まで運行され、ちょっとがんばって歩けば、さんじゅーろーがお迎えしてくれることでしょう。杖も用意されています。また、トレッキングコースもあるので、体力に自信がある方は、ぜひ挑戦してみてください。天守内では、城の歴史を展示で追うことができます。また、城下町の風情もなかなかのもの。幕末の藩政改革をした偉人、山田方谷(陽明学者)を偲ぶものがあちらこちらで見られます。松山藩の莫大な借金返済のために、方谷が産業振興奨励した「ゆべし」。おすすめです。
写真: 2019年5月撮影

 


夢二郷土美術館 お庭番頭・黑の助 (雄猫・推定8歳)
まさに、夢二の絵の黒猫そのもの。赤いリボンもちゃんとつけています。2016年9月、美術館近くの交差点で危ういところを、館員の方に保護され美術館に。運命的な出会いですね。今は館長代理のお宅に引き取られ、一緒に出勤してお庭番を務めています。辞令書もあり、岡山出身の歴史学者磯田道史さんが書かれました。最近は、出勤してもすぐに、写真のように自分の部屋で眠ることが多いとのこと。私も三度目にして、ようやく拝顔。すやすや眠って、マイペースで勤務していました。ガラス越しであり、しかも全身まっ黒なので、写真ではその姿はよくわかりません。どうぞ、インターネットで検索してみてください。鮮明な写真がたくさん紹介されています。
写真:2024年5月撮影


夢二が好きだった「ガルバルジ―」。このお菓子と紅茶で、友人をもてなしたそうです。
「NHKグレーテルのかまど」(2013年11月22日放送)で放送されました。そのレトロ感あふれるビスケットの映像に刺激され、即作ってみました。やはり、紅茶との組み合わせがベスト。敷地内には、展示とお茶が楽しめる「art café 夢二」があります。ここで、ガルバルジ―を買ったり食べたりできます。岡山の和菓子会社が、当時のレシピをもとに再現し、夢二郷土美術館オリジナル菓子として販売されています。
注)写真のガルバルジ―は、「art café 夢二」で買ったものです。わたしが焼いたものではありません。
写真:2024年5月撮影

 

おまけに 猫バス


青い胴体に、猫耳がついたかわいい猫バス。前面にはペイントされたヒゲもあります。反対側のバス停で待っていると、久々にこの猫バスを発見! 月に一度しかバスに乗ることがないので、まだ乗車したことがありません。もっと、お目にかかれないのが、「夢二黑の助バス」。岡山駅から後楽園、夢二郷土美術館(本館)前をつなぐノンストップ(直行)バスです。「黑の助」がラッピングされ、シートなど内装にも黑の助がたくさんデザインされているそうです。私も観光客気分で乗車して、あの辺りを散策することを計画しています。令和の大改修を経て、岡山城もさらに立派になりましたから。
写真:2024年5月撮影

ながいくみこ