巻き込まれるのも、たまには楽しい? 研究部での活動を通して(吉田桃子)

研究部

現在、研究部の一員として活動している吉田桃子です。昨年の今頃(11月)は年明けにオンラインにて開催する「子どもの権利に関する本の紹介」に向けてピックアップした本を読み、みなさんにどうやって紹介したらいいかなあと考えていたことを思い出します。

 

研究部長の西山先生(なぜ「先生」なのかというと、わたしが通っていた日本児童教育専門学校で先生と生徒として出会っているからです)から研究部に、とお声がけいただいたときは「わたしには無理!」そう思いました。ここだけの話、児童書作家デビューしてから今まで仕事と作家業、それに生活にまつわる色々なことに対して、わたしはパンク寸前になっていました。一度、お断りのメールをしましたが「大丈夫、大丈夫!」という対応に折れて部員に入ることになりました。

 

今回の活動の大きなテーマが「子どもの権利」についてだったわけですが、その中身を知って、なんてやさしく心強い権利だろうと思いました。どんな条約かは興味がわいた方はぜひ調べてみてほしいなと思います。

この権利をたいせつにできたら、だれもが「自分はここにいていいんだ、自分は自分の人生の主人公なんだ」と思うことができるのでしょう。わたしは、最初に書きました「本の紹介」で子どもへのハラスメントに関する本(大人から子どもへ、または子ども同士によるハラスメントについて児童書として書かれている本)も読んでみましたが、「自分はここにいていいんだ、自分は自分の人生の主人公なんだ」と思えていたら、自分という人間をどう活かすかということに忙しくて(充実していて)ハラスメントにあたるような行為はそもそもしないだろうとそう思いました。これは大人でもちゃんと出来ているか? というと、残念ながらそうじゃなくて、毎日のように耳をふさぎたくなるようなニュースを見聞きします。でも、だからこそ「子どもの権利」は子どもさんだけのものではなく大人にも通ずるところがあるんだと思いました。

 

自分なりの解釈ですが「自分を好きになろう」とも言えるのかなあ。

自分を好きになるって世の中にありふれている言葉ですが、ほんとうに難しいですよね。わたしも、しょっちゅう自分にがっかりして落ち込みます。だから、わたしは好きにならなくてもいいけれど、いいときも、悪いときも自分の手綱はしっかりと自分で握っていること、そんなかんじでもいいかなと思っています。

 

10月の公開研究会では講演の増山均さん、後半のシンポジウムに登壇していただいた作家のみなさんのご協力があり、なんとか無事に終わり、ほっとひと安心。

コロナ禍もあったので、久しぶりの広い会場、対面でできることのありがたさを感じました。(シンポジウムに登壇した黒川裕子さんは研究部員としての活動も兼ねていましたので、大変だったことでしょう。)

 

あっ! 夏には「がっぴょうけん」もありましたね。

とても暑い7月でした。

力作を持参してくださったみなさんのやる気をもーっと引き出せるような合評になればいいなあとのぞみましたが、来てくださったみなさんはどうだったでしょうか。

 

それなりに大変でしたが、過ぎてみるとあっという間ですね。

「部活動」をやったのは、「必ずどこかの部に所属しなさい」といわれていた中学校のとき以来でしたが、そのときは半分ユーレイ部員のようなものでしたから、今までの人生でいちばん一生懸命やった「部活動」です!

はじめは「巻き込まれたなあ」なんて思いましたが、巻き込まれてみないと知ることができないこともあるなあ、と今では思います。

この活動はわたしの心という畑になにかしらのタネをまいているとそう感じます。それがどんな花を咲かせ、実をつけるかはまだまだ未知の世界です。

 

そんなわけで、せっかくこうして部のブログがあることですし、なにか書いてみよう! とおじゃましてみました。

研究部員一同、がんばっております!