108、「歴史的対談」が間近となりました(23,7,5)
【まずは、ホームページが新しくなりました】
・このブログを、必ずしも協会のホームページからではなく、見ている方もいらっしゃるかもしれませんが、児童文学者協会のホームページがまったく新しくなりました。『日本児童文学』の75周年記念号の表紙を飾った味戸ケイコさんの絵を使わせていただいたトップページは、かなり斬新なデザインで、好き嫌いがあるかもしれませんが、協会が子どもたちと共に、新しい時代を目指していくというイメージが表現されていると思います。
今週、『日本児童文学』の7・8月号、会報『Zb通信』(総会報告号)を会員に送る際に、A4カラー両面の紙が2枚同封されます。1枚は、「安保3文書」に反対する総会声明のチラシで、裏面に声明文の解説とともに、前理事長の内田さん、前々理事長の丘さんのコメントを載せています。協会の声明をこんなふうにチラシにしたのは、僕の知る限り初めてで、配りたいところがありましたら、必要枚数をお知らせください。
もう1枚が、ホームページが新しくなったというお知らせで、今回の全面改修の狙いなどが解説されています。冒頭に書いたように、かなり思いきった改修をしましたが、新しいホームページについて、ご意見やご要望がありましたら、ぜひ事務局にお寄せください。
【13日に、“歴史的”対談があります】
・さて、ホームページ改修も、協会にとっては歴史的というか、初めて専門の業者に依頼しての“大事業”でしたが、来週の13日に、これは掛け値なく“歴史的”といえる、イベントがあります。
それは、日本児童文芸家協会の山本省三理事長と僕の「対談」で、これは『日本児童文学』と児童文芸家協会の機関誌『児童文芸』とのコラボ企画のための対談です。
・そのコラボ企画というのは、『日本児童文学』では来年の1・2月号、『児童文芸』は季刊なので、一足早い今年の冬号になりますが、特集「『日本児童文学』feat『児童文芸』」(仮)が組まれます。それぞれの所属の作家の創作のトレード掲載(?)や、両協会会員から募集した掌編などが掲載されるのですが、その柱?のひとつとして、「理事長対談」が掲載されます。それなりに長くなると思うので、前半が『児童文芸』に、後半が『日本児童文学』に掲載されるということです。
・よく、「児童文学の世界には、どうして作家団体が二つあるのですか?」と聞かれることがあり、僕なりに答えるのですが、あまり納得された覚えがありません。機関誌を出したり、講座を開設したり、文学賞を選んだり、まあ大体似たようなことをしているのに、「なぜ二つ?」と思われるのも不思議はありません。外から見て違いとしてわかりやすいのは、児文協は上記のように安保3文書への反対声明を出したりしますが、児文芸はそれはない、といった点。また、両協会の機関誌を比較すると、『児童文芸』のほうが、より所属する会員の仕事を外向けにアピールしようという色彩が強いように思われます。
・二つの協会がある理由は、ひとことで言えば「歴史的背景」があるということで、児文協の創立は1946年ですが、児文芸が創立された1955年から、二つの団体の並立という状況が続き、ですから、まもなく70年になろうとしています。この状況に言わば異を唱えたのは、前にブログに書きましたが、那須正幹さんで、会長時代に両協会の合同ということを提起し、多分児文協始まって以来、初めて理事会の正式議題となりました。
僕はその時は基本的には合同に賛成派でしたが、理事長になった今、それはいろいろな意味でハードルが高いことだと感じています。ただ、同時にこの問題をタブーにしてはいけないとも思っています。もちろん、今回の企画が、両協会の合同とか合併とかを意図して行われるわけではまったくありませんが、理事長対談では、この問題も含めて、児文芸の山本理事長と腹蔵なく話し合えればと、楽しみにしています。
次回は言うまでもなく、その報告になります。