日本児童文学者協会創立60周年記念出版「おなはしのピースウォーク」(全6巻)日本児童文学者協会編(新日本出版社)

 
「おはなし」の力で戦争をイメージする、平和を考える。 
さまざまな戦争を、さまざまな形で表現した「新しい戦争児童文学」作品集です。ぜひ、お読み下さい。そして、平和や戦争について話し合っていただければと思っています。
 
「新しい戦争児童文学」委員会……奥山 恵 川北 亮司 きど のりこ 木村 研 西山 利佳 はたち よしこ 古田 足日 最上 一平
 
――日本が敗北して、七、八年たったころのある日、大人になっていたぼくは、突然、子どものとき、中国の地図に日の丸の旗を立てたことを思い出した。ぼくの心の中に、日の丸の旗の下、日本軍の砲弾でこわされた家の壁のそばに立ったり、すわったりしている汚れた顔の中国の子どもたちの姿が浮かんだ。すると、それこそ針でつきさされたように胸がきりりと痛んだ。(中略)
子どものとき、ぼくはなぜ家を焼かれ、こわされた中国の子どもたちのことを想像できなかったのか。当時の少年雑誌や本に、そういう記事、物語がなかったことがその原因の一つだと思う。当時、この戦争はどいうい戦争なのか、またもっと広く深く「戦争とはどういうものなのか」と考えさせてくれる記事、物語はまったくといってよいほどなかった。
今、イラクで戦争はつづいていて、日本の自衛隊もイラクへ行った。しかし、自衛隊がイラクへ行ったのは当然のことだったのだろうか。この本がきみたちの疑問を引き出し、疑問に答えるきっかけとなり、戦争のことを考える材料となれば、実にうれしい。
 
(古田足日「はじめの発言」より)
 
 
第1巻『まぼろしの犬』 絵・北見葉胡
 
まぼろしの犬
 
はじめの発言…古田 足日
辛子入り汁かけ飯…岡田 依世子
しゃもじい…中原 光
まぼろしの犬…島村 木綿子
おばけイチゴを食べた日から…最上 一平
サンタクロースをやめた日…木村 研
真夏のバトルフィールド…川北 亮司
おわりの発言…西山 利佳
 
 
第2巻『扉を開けて』 絵・三村久美子
 
扉を開けて
 
はじめの発言…古田 足日
マルコのサッカーボール…高橋 うらら
死んでも言わない…白川 タクト
扉を開けて…守田 美智子
なぐさめの星…きど のりこ
原野の火…後藤 竜二
新しい憲法のはなし…那須 正幹
おわりの発言…奥山 恵
 
 
第3巻『空はつながっている』 絵・梅田夕海
 
空はつながっている
 
はじめの発言…古田 足日
枯れ木林の子どもたち…大浦 絵里
空はつながっている…濱野 京子
麦ほめに帰ります…一色 悦子
五つの川柳物語…吉橋 通夫
黒い馬車…あまん きみこ
ぼくらの足音…あさの あつこ
未来の少年…みお ちづる
おわりの発言…長谷川 潮
 
 
第4巻『傘の舞った日』 絵・山田花菜
 
傘の舞った日
 
はじめの発言…古田 足日
風に…はたち よしこ
傘の舞った日…水谷 すま子
砂漠の町のタチアナ…島田 和子
幕の向こうに…佐藤 佳代
一寸の虫にも…皿海 達哉
トロイメライ…村山 早紀
やせ馬ポンコの朝…加藤 多一
おわりの発言…藤田 のぼる
 
 
第5巻『地球の心はなに思う』 絵・石庭美和 
 
地球の心はなに思う
 
はじめの発言…古田 足日
戦争が過ぎたあとに…高木 あきこ
続アンネの日記…小川 英子
地球の心はなに思う…今関 信子
ぼん平のいなくなった夏…とうや あや
イチイの木のふしぎ…佐々木 赫子
ウトロはふるさと…李 慶子
次の言葉…長崎 夏海
おわりの発言…相川 美恵子
 
 
第6巻『こすもすベーカリー物語』 絵・松本春野
 
こすもすベーカリー物語
 
はじめの発言…古田 足日
星…木暮 正夫
こすもすベーカリー物語…岡田 なおこ
ハーモニカ…松浦 信子
ひぃおばぁとジュゴン…詩雨 ゆず
ビスケットと少年…坂本 のこ
ひいじいちゃんの戦争…砂田 弘
森口朝子の手紙…中澤 晶子
おわりの発言…森 達也
 
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