協会賞紹介

2017年度協会文学賞 三越左千夫少年詩賞発表

 

 

    

 

『なりたて中学生 初級編・中級編・上級編』 

ひこ・田中 講談社

 

『なりたて中学生』は、引っ越しのために隣の学区の中学校に入学した成田テツオくんの、入学式からの半年余りを綴った「中学生のなり方マニュアル」です。主人公のテツオが、中学校という場を自分の中に取り込んでいくプロセスが、とても細かく描き込まれていて、今までにない新しい「学校物語」となっています。

 

 

 

 

 

 

 

『日小見不思議草紙』 

藤重ヒカル 偕成社

 

 

江戸時代の日小見藩という架空の小さな藩を舞台にした、連作短編です。この藩には、いろいろと不思議な言い伝えがあり……という設定で、その言い伝えのもとになった出来事が語られます。一つひとつの物語の完成度や、本全体の構成も含めて、新人賞にふさわしいと評価されました。

 

 

 

 

 

   

 

 

『ペンを持つと ボクね』 

柿本香苗 竹林館

 

……いま、ペンがツバサになって……
川上裕己くんが描く自由で伸びやかなペン画と、やさしい言葉たちのコラボ
レーションが印象深い、くりかえし手に取ってページをめくりたくなる詩集です。


『ミミズのバイオリン』  

佐野のり子 花梨社

 

……ぼくはミミズがバイオリンを弾いているのを見た……
星も雪も、ねこも、アスファルトの上のミミズも、静かに、美しく、ときには
ユーモラスに、「詩」という形に留められるのだと改めて教えてくれます。
 

 

 

 

※なお、2017年度各協会賞の発表および選考経過報告のくわしい記事は、

発売中の機関誌『日本児童文学』7・8月号68~79Pに掲載されています。

2017/07/12