ズッコケ三人組 連載開始から50周年企画
ハチベエ、ハカセ、モーちゃんが登場する物語は、はじめ「ずっこけ三銃士」というタイトルで、雑誌『6年の学習』(学習研究社)にて1976年4月号から連載が開始されました。それから50年。今回、人気タレントで日本児童文学者協会の会員でもある小島よしおさんに、「ズッコケ三人組」シリーズのなかから1冊をお選びいただき、感想をお聞きしました。
「ズッコケ三人組」シリーズこの1冊 (小島よしお)
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「ズッコケ」シリーズは小学3年生くらいから読み始めました。実家には、20冊以上はありましたね。ぜったい面白い、安心のシリーズというイメージです。
今回、改めていくつか読み直したのですが、ぼくが好きなのは、やっぱり『うわさのズッコケ株式会社』。3人組が、出店のラーメン屋を運営して、資金を集めるためにクラスで株主総会をして……という、そのプロセスがわくわくするし、いざ、これからというときに、当てにしていた釣り客がいなくなるというのも、すごくリアリティーがあります。
ツケばかりで、お金が無さそうな絵かきのおじさんが、じつは……、という話の流れも見事ですよね。起承転結というか、話の展開が巧みで、もう、たまらない。子どもむけ作品ですが、すごい完成度だな、と。大人になってさらに、その構成力に驚かされました。
そして、この作品は、ほんとうに「株式会社」の仕組みがよく分かる。
株式会社の本質的な部分がスッと理解できるから、まだ読んでいない大人にも本気でおすすめできます。NISAとか株式投資とか、金融リテラシーが求められる時代になったので、まさに今、いろいろな人に読んでほしいと思いますね。まったく古びていないです。
思えば、「ズッコケ」って、経済とか歴史とか、その後の学びにつながることが多いんですよね。それが、那須正幹作品の最大の特徴かもしれません。
この作品は「経済」ですが、「歴史」を題材にしたものも、印象に残っています。じつは、『ズッコケ時間漂流記』も大好きで、1冊選ぶのに、かなり悩みました。あんなに賢くて快活な平賀源内が、その後、悲しく人生を終えるなんて思わないじゃないですか。しかも、それが史実だというから、さらに驚く。
『ズッコケ三人組ハワイに行く』も、よく覚えていますね。ハワイの日系移民について初めて知ることができた作品です。子どもながらに、読むと世界が広がっていく感じで、「ズッコケ」シリーズは、ぼくにとって、ほんとうに特別な作品です。
じつは今、子育てのまっただ中なのですが、いつか、息子といっしょに『うわさのズッコケ株式会社』を読んで、感想を語り合いたいと思っています。まだ2歳なので、かなり先の話ですけど……。でも、これだけ愛されているシリーズだから、親子で読んで、感想を語り合っている人たちもいっぱいいるんでしょうね。うらやまピーヤです!

【小島よしお 】 1980年、沖縄生まれ千葉育ち。2007年、「そんなの関係ねぇ!」でブレイク。早稲田大学卒の経歴を生かし、クイズ部組やバラエティだけでなく、子ども向けライブ、YouTube(「小島よしおのおっぱっぴーチャンネル」「ピーヤの休日【ピーヤTV】」)などで活動中。